Yuzo Gallery 2014



おおみそかライブ

2014年12月31日。



勇造さんには心配をかけていた。
ご自分のお母さんが亡くなったときのことを
重ねて思い出されたのかもしれない。
いろいろお気遣いを戴いていた中
11月の守口ライブには、けい子ちゃんからご招待を受けて出向いた。
片付けに一区切りされた勇造さんの傍に、のそ〜っと近づいていったものの
何を言っていいのかわからず…
でも実は何も言わなくてもいいことが目を見てわかった。

別にしょんぼりしていたわけではなく
むしろ母のことは清々とすでに割り切っていた。
でも、「ライブ」に足を踏み出す「何か」が足らなかったのも事実。
つまりは心が少し弱っていたということなのかもしれないけれど…(^_^;)

「おおみそかのライブ」前日にヒバリちゃんも心配して連絡してくれていたし
朝までどうしようか迷いつつも
やっぱり例年通り、『おおみそかライブ』に行こうと腰をあげた。

いろんな人が私の重い腰を上げてくれたんだと思う。

ライブの席に着いた途端、声を掛けられ振り向くと
そこには和歌山新宮の井上さんの姿が。
思えば2年前の大晦日のライブで
「年越しライブ」だから「年をまたぐ」ものだと勘違いされて、ライブが終わった10時ごろに来られて…
なんだか様子がおかしいと声を掛けあい…盛り上がって…以来のお付き合い。(笑)
お陰で井上さんはあの時の悔しい思いを歌にされたというんだから
人生に無駄は一つもないという実証かもしれない。
年に一度、またあの「ネタ」を持ち出してお会いできるのは嬉しい。

 

なんだか久しぶりに思えたライブ。
音が鳴りはじめた途端、私は全てから解放され
眠っていた「どこか」がわくわくと動き出した。
それは
大きな自由ではっきりしたものになった。
体の細胞が開いて動きだすのがわかった。

いつもながらの勇造バンドに
続木徹さんのピアノが加わり
羽栗さんのエレキが加わり
大地くんが飛び入りで参加し
人で繋がった舞台は大きく暖かく、そしてエネルギッシュで
それは「生きること」そのものだった。

「生きるための歌」ってこういうことだったのか…

 

終わってから、一息つかれた勇造さんに、「ご心配をおかけして…」と頭を下げると
首を横に振りながら
「舞台から二人が来てくれてるのを見て嬉しかったわ…」

大文字の♪手を振る女に…で大きく手を振ったら
勇造さんがギターから手を放して、にこやかに両手を振ってくださったことが嬉しかった…
と伝えたかったのに、なんとなく照れてしまって伝えられなかったよ。

たくさんのファンの方たちとお話した。

横に座った大地くんとも、久しぶりに真剣にいろんな話をし
思うところが同じで、大きく意気投合する。
若者の目は澄んで輝いていた。

歌にもなった小川先生は、お孫さんのワタルくんが会いたがっているから
3月のライブで会えるよう調整しようという話。
あのタイ旅行ですっかり仲良しになったワタルくん。
会いたい気持ちが前向きな力になっていくのがわかる。

「小さな町の小さなライブハウスから」を書かれた片山さんとも
ゆっくりお話しできた。

別れ際に「考えても仕方のないことってあるからな」と言ってくれた人もいた。

あの人にも、この人にもご挨拶。
ここに「私」がいること、たくさんの人との会話の中で確認する。

そんな中、「さくらさんてこの人です」って、中川さんが案内して来てくださったのは
長野でライブを開催されているご夫婦。
探してくださっていたと知って、恐縮しまくり さくら。(笑)
しばしお話する。
私のつたないレポを読んでくださっているとのこと。
ぎょぎょぎょっ。この頃サボってるのに…ぎょぎょぎょっ。
長野のライブに誘われつつ、見えないところにいる「私」を発見した。

そんなこんなで沢山の人に囲まれて
2015年へのカウントダウンをすることができた。
これもそれも、その中心に勇造さんあってのこと。
どの人とも真っ直ぐに向き合えるこの場は
人の輪の宝庫。
ここに出向くことで、新しい出会い、新しい発見、新しい喜びを見つけることができるのは
勇造さんあってのことだと思う。

「私」のすぐそばに、見えない糸が一杯繋がっている。
「あなた」のそばにも、見えない糸が一杯繋がっている。
それを見つけられるか、感じられるかは「私」次第。「あなた」次第。
繋げられるかどうかは「私」次第。「あなた」次第。
まずは踏み出すことが大事なのかなと思う。

流行の歌じゃないけれど
ありのままでいい。
それを許してくれる勇造さんやたくさんの仲間に心から感謝したい。
そんな人達と年を越せるって、幸せなことだし
友人も「ステキな年越しだね」と褒めてくれた。

ライブに行ってよかった、勇造さんのファンでよかったと思った年の瀬。
人は繋がるために生きている。
生きている以上は繋がろう。
そこに、見えない楽しみが一杯ありそうだから。

勇造さん、ありがとうございます。
来年がよい年でありますように、心よりお祈りしています。


inserted by FC2 system