Yuzo Photo Gallery 2011




2011/9/24



今日のライブ会場は仙台市「サテンドール」
前を軽快に走る土田さんの車を
我らレンタカーが追いかけること3時間以上、秋田から仙台に向かう。

私が居眠ると雨がしょぼしょぼ、私が目覚めると晴天!
そ…晴れ女の底力を見せつつ、南に下る。
いやはや、一口に東北っていうけど、ほんまに広い。
仙台に来るとぐっと都会になって、車もビルも増える。

サテンドールでリハをするカンチを降ろし
ムラセさんと2人だけでレンタカーを返却しに行くことに。
頼りはナビ。
ここらあたりか?と思った途端に、また例のアナウンス。
「目的地に近づきましたので案内を終了します」…おいおい、見当たらへんよ。
ムラセさんは車から降りてレンタカー屋さんを探し
私は電話して場所を聞く。

目の前やった…(~_~;)

看板が高いところにあって…というより
秋田から上を見ることを忘れていた。(笑)
1時間遅れの返却…追加料金はなし。よしよし。

そこからまたホテルのチェックインに向かう…けど
ホテルの場所がわからへん。
荷物を抱えながらまたまた電話。
同じホテルが取れなかったので、ムラセさんと別れてお互いチェックインしてから
後程合流することに。
ごろごろごろごろ、荷物をひっぱりながらホテルにチェックイン。
先に降りたカンチへの恨み節、ひとつふたつ。(笑)

ムラセさんと合流して、サテンドールを探しつつ
適当に歩く…結構歩く。
このあたりらしいと言いながらも、わからない。
何しろ、事前に用意していた地図などの紙類を
カンチがみんな持って降りてしまったから…ぶ。
また電話。
ドンキホーテの北の道を西に…そう教えてもらう。
東西南北で言われるともう頭が真っ白になるさくら。
近くにあるという酒屋さんを頼りにして、たどり着く。

さっきの電話、関西弁やったから、きっとカンチさんの奥さんでしょ…って
サテンドールのマスターが言っておられたとか。
当たり!(笑)

地下のほどよい暗さのお店。
細長い奥が舞台。
今日はPA有り。




最初は主催者福原さんのごあいさつ。


1部

No Nukes One Love Good Music 
勇造ブルーズ
好きなもの
それで十分
勇造ないないづくし
Gibson J200
老いてこそロック
田中一村



またまたカンチがOAを

風に吹かれて(カンチバージョン)
おっさんのブルーズ
大好きな歌うたい

落ち着いてやれた様子。
 

頭から乗りのいいのを、と
No Nukes One Love Good Music

カンチも呼ばれて一緒に歌った。


 







今年も東北に歌いに来れてうれしことです。
ライブもいつも通りにやろうと思います

勇造ブルーズ

続けて、
好きなもの
「どっさ」「ゆっさ」を披露しながら
京都から東北に来たことを実感したという。

それで十分はいつもながらに激しい。
ギターがどんどん展開していく。

釜石でのライブの話を披露。
何もないところで
みんなが工夫して楽しんだということで
勇造ないないづくし
関西ではJ200度が上がっていて
そろそろギブソンから
ギターでも…弦でも…ピックでも…ステッカーでも
届いてもええ頃やないかと思うんですが…

Gibson J200
ギターがいろんな音を奏でる。
力強い長いフレーズが続く。






ハーモニカを下げて老いてこそロック
70才7時間70曲を宣言。(笑)








そして、老いてこそわかったという
田中一村に続く。

 2部

北上夜曲
キッス・バルセロナ
走れアルマジロ
ブルーズとお前に会ったころ
ザ・パラドックス・オブ・アワーエイジ
虹の歌
大文字
満月
花の都ペシャワール










子供のころから好きやった歌を
リズム&ブルーズで歌います
と、北上夜曲



 

嬉しいことに、ご結婚されたカップルがおられまして…
その2人は私の目の前におられた。
ということで、2人のために
キッス・バルセロナ
勇造さんは2人の席まで行って歌われた。
もうこれで別れられへんで…って。(笑)





リクエストの走れアルマジロ
アルマジロの絵を描いておられる方が
会場にいらっしゃった。

♪会えるかもしれない 会えないかもしれない

27歳のとき、友達が作ったらと言ってできたという歌。
ええ歌はいつ歌ってもええって自画自賛。(笑)

ハーモニカを下げてブルーズとお前に会ったころ
サテンドールのマスターとは
京都下鴨にあったMapというお店で知り合ったとか。








今年春になってできた2曲をやります。
ザ・パラドックス・オブ・アワーエイジ
細かいギターの刻み。
サウンドホールをマイクに近付けて。
続いて
虹の歌
佐野眞一「大往生の島」の舞台になっている
山口県周防島にある沖家室島(おきかむろじま)の話が出る。
来年行きたいというようなことをチラリ。
 

もうだいぶ前に作った歌ですが…大文字
ここでもやっぱり、さあもういっぺんをみんなで歌う。



故郷のことを思い…満月
今日はカンチはギターを抱えて。
代わる代わる歌い、カンチがリズムをとり勇造さんがリードを弾く。
歌い切るでもなく、ささやくだけでもなく
ほどよく伸びた声に情緒があった。
あの満月、なかなかよかったねってあとで勇造さんがカンチにおっしゃった。

  





PAがいいので叩いて帰ります花の都ペシャワール
手首のところを軸にして
手をこねるようにしてギターを鳴らす。
最後はマイクがハウリングしたけれど
それはそれで味のある終わり方だった。



 

ライブのあと残った人で打ち上げ。
サテンドールのマスターが
今までの勇造もよかったけれど、今日の勇造は40年前の勇造だった
絶賛された。
思いがそうさせたんだろうと思う。
みんなで賑やかに打ち上げ。
カンチは仙台の楽器屋さんの場所も聞いていた。
そう…50本60本持っている、楽器だけ別のところに保管している…そんなツワモノがぞろぞろ。
これはかなわんと、私は土田会長と「誤字ら組総会」(笑)





毎晩毎晩、勇造さんを真ん中にしてみんなに笑顔が浮かぶ。
東北…歌を聴きにくる状況でないかもしれないし
そこで楽しく歓談することも考えにくいのかもしれないけれど
人はやっぱり何かをきっかけにして
今ある困難から少しずつ動き始めようとしている。
そんな力を感じる旅だった。

釜石では、何もない、まさに瓦礫の中で
それぞれが椅子を持ちより、全てを自己責任として集まり
小さな発電機でライトを灯し、ライブが開催されたという。
普通なら到底ライブをする環境でなくとも
やろうと思えばできるんやね。
こんな中で出会えたことを喜びあったと聞いた。
きっとあの場にいた人たちは、この日のことを一生忘れないだろう。
そんな宝があの場所にあったのではないかと想像する。

陸前高田では、ユキさんのお嬢さんのお誕生日に合わせて
この日を忘れないように開店の日とし
その日に勇造さんのライブを企画された。
嵐にもめげず、遠くからもライブに駆けつける人がいた。
みんなこの日を待っていた。
それはお店にとって幸せなことだ。

熱い人たちでいっぱいの東北。

全てが満たされているわけではない。
でも、どこまで満たされれば満足できるかというのにも、答えがない。
まさに、虹の歌そのものの世界だ。
できることをできるところから。
その中で幸せを見つけられるかどうか。

大事なものを無くした。
でも大事なものを見つけた。
だからといって、心が埋められるわけではないだろうけれど
でも、枯れるばかりでもない。
どこかで満たされることを待っている。

黄金色に輝く豊かな田んぼ。
失ったり、無くしたり、諦めなくてはならなかったり…
いろいろ辛いことばかりだけれど
自然にうちのめされ、そして自然の美しさに癒される。
その大きな力を信じたい。

さあもういっぺん…もう数十年も前に作られた勇造さんの歌に
これほど感謝したことはなかった。
本当によくぞ作っておいてくれはったと思う。
今この歌の元に、勇造ファンの心は一つになることができる。

私にできることは何かを考えたとき、ないに等しいと思う。
ただ、今回の旅で大事な人たちの顔がはっきり見えた。
東北が地図の上だけの場所ではなく、身に近くなった。
その気持ちを大事にしようと思う。
大きなことは言えない。
でも、今回出会ったあの人のために、あの人たちのために
復興する東北を願い、見守っていきたいと思う。


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