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2011/8/20

サバイチャイゲップタワン カラオケルーム


今回は去年の会場とは違って、室内でやることになったらしい。
よくクーラーの効いた室内で汗を引かせながら
まずはキタンチャリーの面々を探す。
と、奥で準備に余念がないみなさんを発見し、感動の再会!
いやはや、ちょっとの間に
ナームはボーイッシュなショートカットに
カーオは一段と大きくなっているし
グルアは、すっかりお姉さんになって一番変化していた。



小野崎さんが壁に「ありがとうタイ がんばろう日本」の
ハート型のロゴを飾っておられた。
ここにも暖かな支援の輪が広がっている。
この日のチャージ500バーツの内100バーツが、東北に寄付されるという。
心はひとつ。

そうこうしている内に、日本から、マレーシアからお馴染みさんの顔ぶれが揃う。
ここで会える不思議。
この場で20年ぶりの再会もあった様子。
「勇造」というキーワードが人を繋ぐ。
そこで繋がれることが私たちも幸せ。
そして、そのキーワードになっておられる勇造さんもきっと幸せ。



トップバッターはギターを抱えて朗らかにやってきた
勇造さんの奨学金のお世話をしておられる方の息子さん、カイトゥンくん。
タイの音楽大学に進んでいる若者。

ともう1曲、正統派の歌を届けてくれた。

 

続いてカンチ。
有り難いことに、2年続きで歌わせていただくことになった。
今年は勇造さんのギターを借りた。
まずは日本での、出だしの忘れ物事件を
アドリブで自己申告。(笑)
それからやはりここは、
NO NUKES ONE LOVE GOOD MUSIC
日本からのメッセージとして、思いを込めて歌う。




キタンチャリーの長女ナームが
カホンの青年と一緒に歌う。
貫禄が出てきた。

この人が彼女の旦那さんって?
 

キタンチャリーの面々の登場。
三女のグルアは木琴ラナートを弾いたり、バイオリンに持ち替えたり
まさに音楽一家。
ソムサックが依然お会いしたよりふっくらとされて、見るからにお元気そうなのが嬉しい。
幸せな家庭が舞台の向こう側に見えてくる。
観客はグルアの成長にびっくりしている。




私のすぐ横では、マレーシアから来た酔っ払い紳士(!)が
メコンがないと言って、代わりにサンソムとかいうラム酒をグビグビ飲んでいる。
その飲みっぷりに、銘柄にこだわる必要を感じないさくら。(笑)
あっという間に空にして、ご機嫌になっている!(*_*;
写真を撮っていると邪魔してくるし…愛嬌も忘れないお方。(笑)
ま、いいか、タイですから…(笑)



いつもバンコクライブ開催に骨を折ってくださっている
小野崎さんが勇造さんの紹介をされる。
日本への想いも語られた。
どこにいても、生まれたところは忘れない、忘れられないものなのかもしれないと
その姿を見ていて思う。

この方には「あの時」のタイ旅行でも大層お世話になった。



好きなものでライブは幕開け。

それで十分では
ギターがどんどこどんどこと響き渡っていた。
今ここに集えることは幸運の積み重ね。
それ以上望むものはない。



好きなもの
それで十分
勇造ブルーズ
チャップラヤ河に抱かれて
夢で会いたい
雲遊天下
満月
スラチャイの歌(タイ語)
北上夜曲
ザ・パラドックス・オブ・アワーエイジ
虹の歌
大文字
ポムチョープ(ダンシングタイム)
(抽選大会)
花の都ペシャワール
満月


簡単に自己紹介で
勇造ブルーズを。

チャオプラヤ河に抱かれてでは
ギターが水のように淡々と流れ
そこにハーモニカの音が光になって
被ってくる。
まさに、あの光景が音で綴られていく。






続いて
雲遊天下を。
あの震災以来、今まで歌っていた気持ちと
また違った気持ちで歌っています。

今すごく聴いてもらいたい歌なんですと勇造さん。

勇造さんにとって今
この歌が特別な意味を持っているのがわかる。
森さんのアコーディオンと一緒に
夢で会いたい
アコーディオンが哀愁のある音をしている。
コチラで録音されたニオイが増してくる。

左手のボタンが少な目で
演奏しやすそうなアコーディオンを使っておられた。
あとで見せてもらいたいと思っていたところ
どうやら出番のあとに片付けられた様子で
ちょっと残念だった。





タイの歌で一番好きな歌を
自分でも訳して歌ってます
という紹介で始まった
満月
この地で聴くと更にしみじみと、歌が染みてくる。


森さんがベースに持ち替えて
ソムサックがハーモニカを
スリンが太鼓で
勇造さんが
大好きなスラチャイの歌をタイ語で歌われた。

タイでビールを飲みながら歌うと
とってもうまいんです
って
よくわからないメッセージも加わる。(笑)
折角の勇造バンコクライブですので
もう少したっぷり歌います。


 

人前で初めて歌うという
北上夜曲
リズム&ブルーズの仕上がり。
思わず森さんのベースに合わせて
横の太鼓を叩く勇造さん。
森さんのベースもなかなかスリリングで楽しい!





ザ・パラドックス・アワーエイジ

森さんのベースにニコリとする勇造さん。
きっと欲しかった音があったんだと思う。

太いベースの音と、切れのいいギターが
曲を尖らせる。











今年の春のバンコクで読んだ
佐野眞一の「大往生の島」からヒントを得て出来たという
虹の歌

♪奪い合えば足りず
♪分かち合えば余る

このフレーズはどこで聴いても、心に響く。


陸前高田で亡くなった菅野くんが一番好きだった曲です、と大文字を。
カンチもステージに呼ばれて一緒に歌う。
この曲もまた、会場を一つにする。
♪さあもういっぺん に声を合わせる。







ここでタイでお決まりのポム・チョープ
開演時間に都合で間に合わず
出演叶わなかった「平安桜」の着物姿のお2人も加わって
賑やかな舞台で演奏が始まると
みんなでダンシング。
この日また、踊り上手なマーシャさんが先導を切って
みんなでグルグルぐるぐると会場を踊りながら回る。
それはまさに日本の盆踊り。
長時間になって、1人座り2人座りして減っていく輪の中
マーシャさんの後ろに控えて踊っていたKさんは
最後まで元気に踊り続けて、楽しそうだったね。(^O^)



この後、チケットの番号でくじ引き大会が行われる。
去年は確か、日本人組はあまり当たらなかったのに
今回は大当たり!



カンチは小野崎さんが私財を投じて(!)たった1枚だけ作られたという
「ありがとうタイ がんばろう日本」のロゴ入りTシャツが当たるし
私は平安桜さんのCDが当たった!
お土産に持参した八つ橋がえらく人気だったのには驚き!
どうやらこの手の甘いものはタイでは珍しいらしい。
ヒバリさんが八つ橋を勧められた意味がわかる。



ヒートアップした会場を鎮めるように始まった
花の都ペシャワール
日本でこの曲を聴くときはみんな息をのんでいるけれど
タイの雑踏の中で聴くのまた、違った味わいがあった。





最後は勇造さんが
この人の満月は絶品なんですと賞賛されるスリンの満月を。
この澄んだ声、でもアジアの声。
スリンにしか出せない満月の音色に
思わず目頭が熱くなった。



勇造さんの出番だけでも2時間半という
たっぷりのライブは終わった。


私にとって正味二度目のタイ。
そして、二度目のバンコク勇造ライブ。
ここまで追いかけてくるとは思ってもみなかったんだけど…来ちゃったね。(笑)
なぜって、勇造さんの心許されているタイがどんなものか知りたかったし
そこでどんなふうにライブが行われるかも知りたかったから。

タイ…
サンダルは履いているものの、ほぼ裸足に近い感覚の生活。
お寺には裸足で上がる。
屋台では自分の作ったものが並んでいる。
いや、それどころか、今ここで作っているものが売られている。
全てが「自分」に直接繋がり、全てが「身」から近い。
しっかりと手応えのある毎日。
タイで勇造さんが伸び伸びされている様子を見るたび
そんな身に近い手応えのある生活が
勇造さんの望んでおられるものだと感じる。
同時に、歌もまた然り。
偽りのない世界に身を置くことが、勇造さんの歌であり生き方なんだと再認識する。

無理をしない。
そして、偽らない。
 
海を隔てたこのタイで
勇造さんのことが好きな人がこんなにいて
年に一度ここで会えることを楽しみにしている人がこんなにいる。
それだけで感動する。
歌は聴くためにあり、そして繋がるためにあるということを
改めて感じたタイだった。

また訪れることができたらいいな。
その時もまたみなさんと、にこやかに伸び伸びと再会したい。


(写真が会場の都合、フラッシュの有無が混ざっていて、御見苦しくてすみません)
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