2011/7/9 勇造バースディライブ 開場と同時くらいに拾得に着くと 蔵の白壁の前で、ケイメイさん、永見さん、晴三さんが まさしく「たむろ」しておられるの図。(笑) いつにない光景。 どうやら締め出しをくらって、外でたばこを吸っておられた様子。 それはまるで、高校生のようでもあって なにやら微笑ましい。 そう…今日のライブは「禁煙」 喫煙家の人には申し訳ないけれど 長いことこの日を待っていたので 入る前から肺の辺りが爽やかにさえ感じる。 |
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薄暗い照明の中、晴三さんのカリンバの音が響き レインツリーがサラサラ… とつとつと、雲遊天下が始まる。 最初はカリンバと勇造さんのアドバンスド・ジャンボだけ。 途中から、ワーン♪とドラムが面で鳴り出し 更に先で、ケイメイさんのハープが加わる構成。 仲さんのリードギターに、勇造さんがにっこり。 最後は2つのギターが音をすり合わせて終わった。 |
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一転、カンカンカンと硬くて軽い音をたてるドラム。 ♪歩けば水がこぼれ 豆腐がゆらゆら揺れていた 昔の面影を残す早川豆腐店のバラードは そののどかな様子が目に浮かんでくる。 最後に勇造さんに乞われて ケイメイさんのハープが ぱぷ〜ぱぷ♪とかわいく鳴る。 |
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今日は暑い中、こんなにたくさん来てもらってありがとうございます。 長いこと拾得でライブをやってきたけれど、今日初めて禁煙にさせてもらって…と勇造さん作の張り紙の案内。 たばこの煙って、歌う人には辛くないんだろうか?ってずっと思っていた。 ただ、本人が吸う人も多いし、お酒の場でもあるので、なかなか禁煙にはしにくいんだろうと… そこを思い切って決断された。 そのお願いの仕方が緩やかで、うまく着地。 |
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ギターを345に持ち替えて好きなもの 晴三さんのベースが太くてよく利いている。 それにしても 何度聞いても「柿」と「あられ」には笑ってしまう。 1年365日の350日は飲んでいるという勇造さん。 残り15日は…二日酔いか、風邪を引いているか… つまり、350日は元気ということなんやね。 飲めるというのは健康のバロメータ?(笑) |
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ちょっと早いけどこの歌を歌います 始まったのは ジェフ・ベックが来なかった雨の円山音楽堂 このちょっと早いけどという感覚は ファンならなんとなくわかる。(笑) |
バンドがはちきれそう。 そして、ケイメイさんは相変わらず あっち向いてホイ。(笑) どうやら、これがケイメイさんの定番ということで… これは確信犯。(笑) |
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勇造さんがケイメイさんに何かささやき… ケイメイさんがハンドマイクを持って踊り始める。 |
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アンプにギターを近づけてフィードバックさせる勇造さん。 |
ノブタニさんが加わって恐ろしい夢 345の赤いボディを叩く勇造さん。 ドラムがドロドロとしている。 一転、ギターがポコポコとした音に変わり レゲエの小気味よいリズムをベースに アルトサックスがその上をべったりと 恐ろしい様子で覆いかぶさっていく。 |
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あとでノブタニさんに教えてもらった話。 私はずっと、今までのサックスを アルトとソプラノだと思っていたけれど この日初めて、アルトサックスを使われたと知る。 ということで、今までアルトと思っていたのは 実はテナーサックスだったということ。 ここで訂正しておきます。 でも、このアルトサックスの音色が思った以上に 勇造さんの声に合ったと ノブタニさんは満足そうだった。 ちなみに、新しく購入された楽器だそうで… 今度いっぺん、並べて見せてほしいな。 |
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バンドのみなさんも声を揃えて歌う。 |
勇造バンドで本格的に合わせるのは初めてという No Nukes One Love Good Music 怖ろしい夢から物語が続いている。 会場も歌っていた。 |
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バンドのレパートリーの中で もっともポップな曲ですという紹介で キッス・バルセロナ 仲くんが今日は今までで一番ポップな服を着てますね。 なんかええことでもあったんでしょうか… 勇造さんがこんな風に振らはるということは あながち…(笑) ライブのあとで捕まえて聞こうと思っていたけれど チャンスがなかった。 ラストはギター同士の意地の張り合い?(笑) |
踊るケイメイさん。 |
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アドバンスド・ジャンボが 軽くジャキジャキと鳴っている背中 ジャキジャキしているのに、水の音を感じる。 いつも思う…弦が切れそうって。(笑) この歌の中で、お父さんが72才で出てくるので 自分も72才まではこの歌を歌おうと 思われている様子。 |
先日のラジオ出演で これからの予定を聞かれたので 一番遠いところから話したんですが…と勇造さん。 それは2019年7月7日円山音楽堂…!おおお! 公の電波を通して宣言されたからには、これは本物! 今日はバースディライブ。 自分の誕生日に恐縮なことなんやけど 久しぶりに会えた人もいるし みんなそれぞれの誕生日を祝えたらええなと思って こんなライブをやってます |
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電気の使用量と一緒に入っていた「節電のお願い」 その節電項目をチェックしていったら テレビもない、クーラーもない、電子レンジもないと これ以上節電できひんことがわかったと言いながら始まった 勇造ないないづくし 恒例になった「ない」の部分の合唱。 最後に「原発は いらない」で終わる。 この日、被災地から ポンせんべいを売りに来られていた。 その人は、避難区域から外れている自宅で 苦心してポンせんべいを作っておられる。 その支援も込めてポンせんべいの歌 ♪ポンせんべいは いらんかえ まるで大原女の「花いらんかえ」のようなフレーズ。 |
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バンドでパラドックス・オブ・アワーエイジ We live in big house But small family 勇造さんのギターがジャーンと鳴り 仲さんの音が底から湧き出てくる。 |
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佐野眞一「大往生の島」を読んでできたという 虹の歌 ベースの音が心地よい。 |
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345に持ち替えてそれで十分 ドラムが小刻みにリズムを刻む。 |
それで十分の熱気の中から ノブタニさんのサックスが抜き出て Happy Birthday to Youのメロディーを。 |
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最後は大文字 だいぶ前に作った歌やけど 今年はいろんな想いを込めて… 言わんでも、もうみんなわかってくれてると思うけど… 想いはみんな一緒だ。 |
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アンコールの最初は老いてこそロック ダンシングタイム〜♪ いえい!という勇造さんの呼びかけに 客席からもいえい!の応答。 それを繰り返しているうちに なんか円山を思い出したと勇造さん。 あの時の熱気を思い出す。 ここで、今日の義援金の金額が明かされる。 ひとり1000円で、72,000円。 つまり72人がライブに来たということ。 たくさんの人が関われてよかった。 最後は満月を。 先日のKBS京都のテレビ出演の際も歌われた曲。 しみじみとした田園風景の向こうに 勇造さんには東北が見えているようだ。 永見さんのリンが物悲しく響く。 平和な風景を取り戻したい。 そんな想いがひたひたと迫ってくる。 |
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「あの日」から、何を話していても東日本大震災のところに戻ってしまう。 この日も、3,000円のチャージの中から1,000円が義援金に回された。 そして、会場にはポンせんべいが並ぶ。 直接被害に遭っていなくても、みんな少なからず傷ついている。 拾得の中にも、そんな空気があった。 今まで当たり前に思っていたことが、実はどれほど大事なことだったかを 問い直している人も多いのではないか。 明らかに違ってきたのは「電気」に対する考え方、「放射能」に対する考え方。 どちらもそれ自体は見えない。 でも、見なくちゃいけない。鈍感になってはいけない。 ひとりひとりが責任を担っていることを、改めて痛感する日々。 3月11日…この日が命日となった人のなんと多いことか。 自然の恐ろしさにひれ伏す日となった。 同時に、守るべきものもはっきりした。 ごまかしも見えてきた。 こんな思いをしたんだから、今までと同じというわけにはいかない。 いつものごとく、勇造さんは核心の核心は言葉にされない。 でも、その方向に見えてくるものがある。 その時々、何を感じるとるかは「私次第」だ。 改めて、勇造さんは普遍の歌を歌っておられると感じ 歌で心をひとつにしたライブだったと思う。 歌は時代を生きている。 たかが歌、されど歌。 そして…心はひとつ。 |