Yuzo Photo Gallery 2011




2011/6/17

with 仲豊夫

何度か目の音屋景気屋さんでのライブ。
仲さんと一緒だ。

いつも、迷いに迷って、到着時はかなりよれよれさくらのところ
今回初めて迷わずに到着。
でも、残念ながら焼き鳥のお店は閉まっていた。
全てがうまくいくと思うのは甘かった。(笑)

基本、年に一度のライブ。
どんなお客さんが来られるのか、その顔ぶれはよくわかっていない。
気が付くと満員になっていた。
知らないお客さんもたくさん座っておられた。

あれあれ?どこかで見たことある…って、もしかしてあかべえやん!
ムラセさんが遠征してくる途中で拾ってきてくれた(!)大きな大きなお土産!
久しぶりに会って、盛り上がる。
こんな日に出会うなんて、ご縁やねえ…


1部

歌いながら夜を往け
エレクトリック・シティー
パクセー
汽車が湖のそばを通る時
長崎帰り
彼女は電気ボイコッター
キッス・バルセロナ 


勇造さんのギターが
ジャキジャキとしたギブソンの音をたてる分
仲さんのフェンダーのエレアコは
甘い音がしている。
歌いながら夜を往けでライブが幕明けた。





軽いレゲエのリズムで始まったのは
エレクトリック・シティー

子供たちに隠れ場所がない…
そんな歌詞を今納得するのが悲しい。

2つのギターがストロークでリズムを取り
その内、仲さんがぽつぽつとメロディーを奏でる。





大好きな町がラオスにあって…パクセー
口笛のような仲さんのギターが映える。
ラオスの町への愛情たっぷりの優しいメロディー。
ギターをマイクに近づけて終わった。
相変わらず、マイク使いがうまい勇造さん。










陽気な空気が漂う
汽車が湖のそばを通る時
景気屋さんの中に汽車が走っている。
横に座っておられたbrowneさんが
湖に浮かぶ沖島の小学校を改装したときのことを思い出され
感無量だった様子。
1つの歌がいろんな形で届いていく。

「アイリメンバー・ユー」

そう言われた勇造さん。
この言葉は、汽車が湖の…に続いていた
その人に語りかけた言葉だった…
のに…大方は、これが曲名だと勘違いし
始まった高速ギターの
長崎帰り
会場が一瞬はてな?モードになった。
長崎帰りが予定通りだった仲さんは素知らぬ顔。
勇造さんの高速ギターに合わせておられる。
そっか…あれは独り言やったんや。

世界なんか死ねというフレーズが
春以降なかなか言いにくくて、封印してたんですが
今日はええやろって思って…


この会場に誤解する人は誰もいない。
一緒に思いっきり「死ね〜!」と叫んだ。







何年もうとてへんけど…と始まったのは
彼女は電気ボイコッター
私の聴いた中での記録では
2006年9月拾得以来。>browneさん検索(笑)
本人がこの会場にいると聞いて
すぐさまピンと顔が浮かんだ。
あとでご本人に聞いたら
なかなか楽しんでボイコットされていた様子。
でも、私は4ヶ月も電気をボイコットする勇気はない。
すごいと思う。
 

ここでサプライズ!
仲さんが歌われるという。
コーラスに参加されることはあったけど
ボーカルとして歌わはるなんて
だんだんハードルが高くなってる様子。(笑)
躊躇されているのか?えらくイントロの長い
キッス・バルセロナで「ひっぱる」(笑)
やっと、仲さんが遠慮がちにそろりそろりと歌われた。
甘い声は甘い歌にぴったりの選択。

さて、次なるハードルはいかに?(笑)





2部の最初はソロで好きなもの
ライブの前に、来月のバースディライブの
取材を受けられた勇造さん。
好きなものが「かき」ということで
「甘いほうの柿ですか?」と問われたという。
私は勇造さんの発音で
「柿」しか考えられなかったんやけど…な。
記者さんは「柿」があまりに唐突に思えて
もしかして「牡蠣」と思われたのか?(笑)




2部

好きなもの(ソロ)
赤のれん数え歌(ソロ)
ハンク・ウィリアムスを聴きながら(with 赤べえ)
アンコールへの道
パラドックス・オブ・アワーエイジ
恐ろしい夢
虹の歌 



恒例、
赤のれん数え歌の景気屋バージョン。
江坂で飲むなら景気屋!が
どんどん早くなって一緒に歌う。



  

ここで、ムラセさんが拾ってきた?あかべえの登場。
同じ新幹線だったというから、不思議この上ない。
仲さんのギターを借りて
ハンク・ウィリアムスを聴きながらを飛び入りで演奏された。
普段はあんなに雄弁で陽気なのに
舞台に立つと、ましてや勇造さんの横で即興だからだろうか。
えらく真剣なまなざしで、ニコリともしないあかべえ。
それでも、お辞儀の様子だけで
彼がとても陽気な人だということがみんなに知れたみたい。(笑)
さすがにすごいギターを聴かせて、底力を見せてくれはった。
今度また一緒に遊びたい。





あかべえの名演奏のあと
やりにくいな…って仲さんの登場。(笑)
アンコールへの道が始まった。
細かいリズムが軽やかに刻まれ
目の前にでこぼこ道が現れる。
最後のほうで照明が少し落とされて
その演出に勇造さんがにっこり。
裏方さんと気分がぴったりあった瞬間を見た。



この2月にインド・ダージリンに行ったときに
出来た歌ということで
パラドックス・オブ・アワーエイジ
ぶつけるような、はちきれるような
行ったきりのような
ギターの音がビンビンと尖っている。












レゲエのリズムで大人の仕上がりを見せた
恐ろしい夢
最後の最後、勇造さんが目を瞑って
マイクに近づけたギターの音の余韻に
耳を澄ませておられた。

この歌詞の中で
「テレビはいつもの料理番組を写し
 俺の舌がピリピリし始めた」というフレーズがあるんやけど
ピリピリというのが、実は何もせん…
って
今思い起こしても、ちょっと不明なMCが出た。(笑)
ただ、この歌全体に流れるものは
悲しいかな今の時代に寄り添ってしまう。 

亡くなった阿部ちゃんに捧げる歌です虹の歌
仲さんのギターが太く軽い。
この歌詞の中で 虹を数えて…という
フレーズが出てくるけれど
色目を数えるということだろうか。
それとも気持ちの中に何本もの虹が
渡ったのだろうか、とふと思う。


アンコール

大文字 




アンコールは景気屋吉田さんも一緒に
大文字
吉田さんはハミングバードを取りに走り
そして舞台の上ではじけた。
大文字の火は消えない。


  

 

 



 関西にいると勇造さんのライブに恵まれる。
とはいえ、あまり遠征したことがない。
そんな中で、カンチの職場が近いこともあって
音屋景気屋さんには時々足を運ぶ。
店主・吉田さんがしっかり土台になっていることを感じさせてくれる場所。
更に吉田さん自身がミュージシャンだから
歌い手の気持ちがよくわかるんだろう。
勇造さんも気持ちよさそうだ。
江坂までくると、神戸方面の人たちとも合流できる。
お客さんもみんな元気。
更に珍しい人も飛び入りで来ておられた。
ミュージシャン・箱・客…こうして景気屋さんにしかないライブが出来上がった。

今日は楽しかった!

勇造さんも終わってからそうおっしゃっていた。
活気があったよ…ね。

改めてセットリストの構成を見ていると
勇造さんが今何をおっしゃりたいのか、想像することができる。
私たちの平穏な日常は、危なっかしい世界と隣り合わせの天秤の中にある。
こんな思いをしている今こそ、まっすぐな道を選びたい。
もうここまで来たら、人任せにはできない。
天秤の錘を置くのは「私」自身。
たかが1人…でもその1つの錘は集まるとしっかりと意思を表すことが可能だ。
パラドックス・オブ・アワーエイジの歌詞の中に並んだアンバランスな天秤を
しっかり整えたい。
あの場所に集まった人たちはみんなきっとそう思っている。
まずは自分から…そして隣の人と…それからもう少し輪を広げて…
叶うと信じることが大事。
それぞれがその思いを伝えあいたい。
勇造さんはそれを歌で伝えておられるし
私はそれを受け取ったライブだった。

歌は私語を黙らせる力がある。
それは先日、某ライブで感じたことだった。
こうしろ、ああしろと着地点を細かく指示しなくとも伝えられることがある。
力がある。想いを伝えることができる。
そして、歌は人の心に感動を与え、決心を作る。
歌で想いを強くすることができる。

ライブから帰るのはいつもほぼ深夜に近い。
でも、なんだろ。いつも心すがすがしい。
たかが歌。されど歌。
無くても生きていける。でも、無かったらなんとさみしいことか。
人として心揺さぶられる瞬間は必要だ。
勇造さんから、そんな瞬間をもらっている気がしている。


inserted by FC2 system