Yuzo Gallery Top  2011

 

2011/12/30

おおみそかライブ


with YUZO BAND & 続木徹(ピアノ)

今日のチャージは2012年に合わせて2012円。
安い!と思ってたらあきまへん。
この先右肩あがりに値上がりするチャージだよ。(笑)



いつもは入り口近くのボックス席を陣取るんだけれど
今日はピアノの位置が違っていて
どうやらバンドのみなさんの立ち位置も違いそうなので
真ん前の席に座ることにした。
いわゆる、かぶりつき!



1部

ホールド・オン
早川豆腐店のバラード
背中
虹の歌
黒いパンタロン
ジェフ・ベックが来なかった雨の円山音楽堂
行方不知



あとで聞けば、本当は別の曲を用意されていたらしいけれど
今一つしっくり来なかったので思案されていたところ
ライブ前に会ったファンからの一言で
ホールドオンがこの日の最初の曲に決まったということ。
何か収まりに困る時、ふとしたことで背中を押されることがあるけれど
勇造さんもまたそうだったと知る。

入り口には「ホールドオン」のCDも並んでいる。
勇造さんのCDの中でも好きな1枚だ。



続木徹さんと2人でホールド・オン
勇造さんの今日のギターは新しいほうのJ200。
トオルさんと2人のステージに
一瞬、吉祥寺MANDA-LAUの風景を思い出す。
タイトな音の中で

Come on トオル!

という勇造さんの声が曲に同化していく.。


 


仲さんがマンドリンで加わって3人で
早川豆腐店のバラード
2010年大晦日の光景。
チリチリとマンドリンの可愛い音がして
ちょっとカントリーな仕上がり。
こういうのんも、ええな。(^O^)
豆腐と同じように
聴いている私たちもゆらゆらしてしまう。
最後に舞台の裾、受付の辺りから
ケイメイさんのハープが聴こえてくる。

と〜ふと〜ふ♪


さぶい時にこんなにたくさん来てくれてお〜きに!



 

トオルさんと2人で背中
ピアノの音が水の渦を作る。
と思えば、ドーンと深みに沈むような…
キラキラと、自在に水が流れて行く。
曲が終わったあと、シーンと会場が鎮まりかえった。

舞台から見ていると、今日は親子連れの人が多いように思ったので
ちょうどこの歌がええかなと思って…


大晦日だからか、そういえば親子連れがいつもより多いような。


 





ハーモニカをつけて虹の歌
背中のあとのキュッとしまった空気が
広々と解放されていく。
勇造さんの暖かい音、トオルさんのささやくようなピアノ。
目の前に瀬戸内の温暖な海が広がって
一瞬、その優しい音の海に泣きそうになった。
曲はどんどん激しくなって終わる。


晴三さんのベース姿は丹精でかっこいい!






永見さん、晴三さん、ケイメイさんが加わって
…つまり仲さん抜きで始まったのは
久しぶりの
黒いパンタロン
独特のリズムが始まると
一瞬にしてこの曲だと分かった。
太い確実なリズムが曲を支えている。

来年がよい年でありますように。
大晦日のライブに来てくれてありがと〜!










森田大地くんとトオルさんの3人で
ジェフ・ベックが来なかった雨の円山音楽堂
動く?大地くんは新鮮。
なかなかサマになっていて、黄色い声?が飛ぶ。(笑)
それでもさすがにそこは勇造さん。
大地くんの初々しいギターを
年期の入った荒くて渋いギターで煽る。
大地くんが一生懸命
それを見ながらギターで追いかける。



勇造さん、トオルさん、大地くんという珍しいメンバーでの

こんなかっこう〜してたぁ〜!

余りのレアな光景に、一瞬を取り逃がす。


  

トオルさんと2人で行方不知
ピアノがメロディーを弾けば、ギターは伴奏に入り
ギターがメロディーを弾けば、ピアノが伴奏する。
二つの楽器の境目がなくなっていくような錯覚。
しんしんとした祈りが聴こえてきた。




なぜか2人そろって、洋服の裾を引っ張ってはる。(笑)



2部

大好きなライブハウス
好きなもの
それで十分
ザ・パラドックス・オブ・アワーエイジ
満月
酒飲みの歌
大文字 



2部は勇造バンドで
大好きなライブハウス
クリスマスライブに引き続き
ロックンロール・バージョン。
勇造さんのギターはギブソン160Eに。
2回目というだけで、曲に随分「確信」が見える。

  

ケイメイ・オン・ステージ!(笑)
赤い靴がオシャレ。



好きなもの…ここでも写真を取り逃がしてしまった。

好きなもの それはお前♪

のところで、明らかにジュリーとおぼしきポーズを。
片手は頭の後ろに、マイクを挟んで片手は大きく伸ばして指さす…そうあのポーズ。
思わず、きゃ〜って湧いてしまった。(笑)
かっこよかったっす!)^o^(




 

仲さんは龍のTシャツで登場。
  

トオルさんも加わってそれで十分
ケイメイさんのソロを、何度も何度も要求する勇造さん。
いつもながらのケイメイさんの体全体を使ったプレイに
失神してしまわはるんやないかって思ったら
す〜っと舞台から降りてPAの陰に隠れたケイメイさん。
休んではるやん!さすが!

あとで休んではったでしょ!って言うと
うん、しんどかったしな…って。(笑)



 

この曲では永見さんとトオルさんの長い掛け合いを堪能した。
まさにジャズのテイスト一杯の仕上がり。

思わず歓声が上がる。

 



2人に挟まれた仲さん。



ぐびっと休憩。(笑)


レゲエのリズムが始まる。
ザ・パラドックス・オブ・アワーエイジ
この曲の強さと、レゲエのリズムの強さがよく合っている。
レゲエに仕上げられたのは大正解だと思う。






仲さんの足元が忙しくなって
エフェクターがわうわう♪鳴いている。

 

J200に持ち替えて満月
客席には、タイの人がおられた。
そう…タイ旅行で現地でお世話になった人、トクさんが
家族連れで来られていた。
勇造さんがタイ語で歌い始めると
なんと、3歳になる女の子が一緒に歌っている。
満月という歌が、いかにタイの中で浸透した歌なのかを
改めて知った。




 

再びJ160Eに持ち替えて
E7の1コードで軽く…という勇造さんのささやきで始まったのは
酒飲みの歌
飲むぞ〜という意気込み。
ライブは終わりに差し掛かっている。(笑)




大地くんも加わって大文字
さあもういっぺん♪のところで
勇造さんと大地くんが1つのマイクを挟んで声を合わせている。
親子ほど違う年齢であっても
ギターを抱えて舞台に立てば、年齢差は全く感じない。
大地くんの若さは言うまでもないけれど
その若さに全くひけをとらない勇造さんは、やっぱりすごい!


 


アンコール

桜吹雪
海の始まり

アンコールは勇造さんと晴三さんとトオルさんと3人で
桜吹雪
ピアノとカリンバが、桜の花びらが舞うようにはかない。
しんしんと冷える冬の白い季節が、桜色に染まって
なんだかほわ〜んと暖かくなる。
 



最後は勇造バンドとトオルさんで海の始まり
波のうねり、思いのうねりが押し寄せてくる。
年の終わりの最後の最後にこの曲を演奏されたのは
まさに、あの円山音楽堂での最後を思い出される。
来年に漕ぎ出す、勇造さんの船の決心が見える。


 







どの曲も新しい展開を見せて響いてくれ
客を飽きさせないライブだったと思う。

最後のライブがどういう出来か、大事やね。

終わってからビールを片手にした勇造さんが
つくづくとおっしゃった。
 







これだけギターと一体になれるミュージシャンを
知らない。


 

終わった〜!
今年のライブもこれで最後。
さ、呑も呑も!





ライブが終わってから和む。
いろいろあったけど…と前置きしながらも
みんな、大晦日の顔をして話している。




タイ語と日本語ができるんだよ〜!


 

舞台を降りて一緒にお話ししていると
トオルさんはほんとに楽しい。(笑)
自分からポーズをとって
写真に納まってくださった。

とても気さくだ。

今年は拾得の男性が賑やかな恰好をして
カウントダウンをしてくれた。
去年カウントダウンしていた、女性のアルバイターは
アチコチで写真を撮っている。
これ、テリーさんの携帯!なんていいながら、ご機嫌さん!



携帯電話で時間を確認しているところが今風。(笑)
1秒の違いで年が替わる。
どうってことない。
けど、こういうシチュエーションで祝えることは
やっぱり幸せなことだと素直に思う。



わお〜!おめでとう!






 みなさんとお話していていたとき、ある人から
「さくらさんにとってどんな一年でしたか?」と聞かれた。
思わぬ問いに、一瞬考えた。

私、人間って弱いのか強いのかわからへんなって思いました。
あれだけ無力さを思い知らされ
一瞬のうちに悲しみのどん底に陥れられても
そこで助けたり助けられたり、思ったり思われたりして繋がることで
救われていく自分がいることを感じました。
なんだかんだ言いながらも
「命」の矢印は黙っていても「生きる」方向に向かうんやないかなって
人間の強さを感じた一年でした。


そう答えた。

その人も言われた。

あのあと関西に避難してきた人も
最初は悲しく悔しい思いばっかりだったけれど
避難した先でみんなに優しくされて
今までにない大事なものをもらってよかったと思えるようになった
、と。

自分の力で切り開き、自力で生きているように思うけれど
例えば勇造さんというミュージシャンに出会い
そのライブに行くことで、また新しい仲間ができた。
その人たちとなんの垣根もなくお付き合いさせてもらっている。
震災のあとのプロジェクトを立ち上げた時も
出向いた先で声を掛けてくださる人もいたり
メールを交換しあう人もできた。

私の意図しないところで、人の輪が広がっていく。
その繋がり全てが、私が生きているという証だ。
人を救えるのは、やはり人なんだと思う。



学校が一緒だったということで友達になった人もいるけれど
同じミュージシャンが好きで友達になったというのも
思えばとても素敵だ。
特に勇造さんの活動の基盤になっている拾得は
どこか、「帰ってきた」ような気分にさえさせてくれる。
ファンはいわば、「場」を共有する同級生みたいなものだ。
学級委員長みたいなんもおれば、不良もいる。
かっこいい人もおれば、間の悪い人もいる。
静かな人もおれば、騒いでうるさいのもいる。
なんでもオッケー!
この「場」は社会の縮図でいい。
全てを飲み込むことを、何より勇造さんが望んでおられるような気がするから。

生きているだけでいい。

せちがらい社会にいて、日々いろいろ要求されている中
なんの損得もなく集まれるというのは、もしかしたら今の時代において
ものすごく贅沢なことではないだろうか。
それを確認した2011年だった。

2012年は勇造さんにとって40周年という記念すべき年になる。
みんなで盛り上げたい、ね。
私にとって、あなたにとって
勇造さんという「場」がいきいきと楽しめるところでありますように。
何より、ミュージシャンのみなさんにはご健康で
ますますガンガン走っていただきたいと思う。

よい年でありますように。
2012年もよろしくお願いします。



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