Yuzo Gallery Top  ◆2011




ほんまに ほんまに ありがとう!
ゆうゆう亭21周年記念


2011/11/25



去年の衝撃のタイ旅行をご一緒した
杉本さんと木村恵子さんたちが中心になって
箕面ゆうゆう亭で勇造ライブを開催されることになった。
チラシは杉本さんのお孫さんが作られ
杉本さん、堂本さん、木村さんを中心に、随分前から準備をされていたのを見聞きしていた。

ゆうゆう亭…堂本さんと和気さんの主婦2人で
1990年に地域に根差した、集う場を作られた。
その中で数々の自発的な活動を促されている。
その活動も21年になり
20周年にできなかった記念ライブを、今回開こうということになったらしい。

我が家からだと、国道171号線をまっすぐ西へ走らせれば
阪急桜井駅近くの、わかりやすいところにゆうゆう亭はあった。
(といっても、目の前まで来て、わからなくなったんだけど…)
開場と同時くらいに入ったのに、すでに人で賑わっている。
たくさんの方が関わっておられると直感させる空気が漂っている。
手作りの冊子を手渡された。






座りやすい席を勧められて出てきたのが
おにぎりとオカズが一杯盛られたお皿。
そこに刺さっている、でんでん太鼓と人形に
思わず歓声を上げる。
こんな細かい作業を無償でされている人がいる。
冊子といいオカズといい、この手作りの飾り物といい
役者がたくさんいる、支えている人がたくさんいる。

飲み物、アルコール類は全てフリー。
ビール、焼酎に泡盛、日本酒にウイスキー…
たくさん並んだ瓶と、横に置かれた氷で
自分で好きに作れる。
飲み助にはたまらない設え。(笑)
裏を返せば、飲みたい人が多いということだ。(笑)

カンチも仕事のあとに駆けつけた。
壁には先日ギブソンパーティでお配りした
カンチ・ライブのフライヤーまで貼ってくださっている。
人の繋がりを感じる幕開けとなった。



1部

大文字
勇造ブルーズ
キッス・バルセロナ
勇造ないないづくし
ザ・パラドックス・オブ・アワーエイジ
コサメット
北上夜曲
雲遊天下 


1部の最初から大文字
主催者堂本さんが
先日の高槻ピアマータでのライブで
大文字から始まったことが余程よかったそうで
リクエストされたらしい。
通常、ライブが盛り上がってから歌われる大文字が
こんなに最初で大丈夫なんかなって
木村さんは少々心配されたそうだけど
その心配は無用だった。(笑)
さあもういっぺん♪と歌っている内に
体が温まってきた。











壁に貼られたゆうゆう亭ライブのチラシは
美大生の杉本さんのお孫さんが作られたもの。
ちなみに彼女は
先日のギブソン・パ−ティーにも来てくれ
楽しかったと言ってくれた。(^.^)

チラシが横に貼ってあると歌いやすいですね。
チラシと本人が違うって?(笑)
こんなチラシは久しぶりです。
俺の20の頃に似てるかな…(笑)
杉本さんのお孫さんが作ってくれはったそうですが
これからは主催者のお孫さんに
作ってもらおうかな?(笑)


20歳の頃の自分の姿だと言いつつも
会場には「はてな?」の空気が漂っている。
あの頃はもっととんがってたと
カンチが口をはさむ。(笑)

そんなところから、
勇造ブルーズで自己紹介。
今日は勇造さんのことを初めての人が
たくさんおられる。






堂本さんとは年が離れているけど
思っていることが似ていると感じてます。


ここで、関電から届いた
「節電のお願い」のシートについて。
あれこれ項目をチェックしたものの
かろうじて冷蔵庫の項目しか該当するものがなくて
これ以上節電できないということで始まった
勇造ないないづくし

最後は
原発は いらな〜い♪




今日は選りすぐった選曲でいきたいと思います。

何が始まるのかなと思ったら
キッス・バルセロナ
♪生きていることが幸せ ゆうゆう亭〜♪
お〜〜っと拍手が起こる。










左の行と右の行が矛盾している
ダライラマの書いた詩にメロディーをつけた
ザ・パラドックス・オブ・アワーエイジ
激しいロックになった。
 

堂本さんとタイに行ったことがあって
その時コサメットに行ったんです。

と、
コサメット
「コ」は「島」の意味。
つまりサメット島ということという説明。
ネックを使って絶妙なギター。
その軽いタッチが気持ちいい。
まるでお琴のようにも見える。








ここで、東北ファン支援ライブプロジェクトの紹介。
派遣シンガーをやっています。
子供の頃から好きな歌、
北上夜曲
リズム&ブルーズで歯切れよく。

最後のフレーズで、東北の被害にあった
友達のことを思い出すんです。



ゆうゆう亭ということで
なにか「ゆうゆう」という言葉の入った歌はないかと思い
…あったんですよ
…って雲遊天下
これは木村さんのリクエストだった。


 




手元が明るいとギターが弾きやすい
照明を担当してくださった方にお礼を。
それぞれが自分の得意とする分野で
力を発揮されているのがすがすがしい。
2部

好きなもの
老いてこそロック
住所録
虹の歌
オールドマン・ブルーズ
それで十分
満月 





2部の最初は好きなもの
1年350日酒を飲んでいるというところで
リハでえらく盛り上がった人たちがいるという。
それがどなたかは、だいたい想像がつく。(笑)
その人たちは、アルコールをグビグビ飲んで
ライブを楽しんでおられたのは言うまでもない。

一番好きなもの それはお前♪
というところを

一番好きなもの それはゆうゆう亭♪
ゆうゆう亭21周年おめでとうござます〜!


二階の楽屋に貼ってあった、ゆうゆう亭の日程表。
麻雀・詩吟・パソコン・俳句・麻雀初心者
更に、どじょうすくいまである。
その項目の多さに目を見張ったという勇造さん。
それぞれが場面場面で
先生になったり生徒になったりして
自分の気の向くものに参加して楽しんでいるという。
どじょうすくいになると、化粧をして踊るんだそうな。(笑)
そんな人たちに
老いてこそロック
国は信じられへんし
1人1人が楽しんで生きるのがええと思う

という勇造さん。
人生の先輩たちに囲まれて
招いてもらって嬉しいとおっしゃっていた。

 


 

ありがとうという言葉の入った歌ということで住所録を。
久しぶりに聴く。
ギターをすくように演奏されていた。


  

3月11日以降、虹の歌の中の
奪い合えば足りず 分かち合えば余る
という言葉が響いてくる。
どんどこどんどことギターが小さく刻む。





九州のライブに行ったとき
本を読んでいたら、電車がガタンとなって
その時本が離れたことで読みやすくなったんです。
それで、ああ俺もそろそろ…と思った

オールドマン・ブルーズ

なるほど、そういう事情があったんですね。(笑)
杉本さんのリクエストが2曲続く。
60を過ぎて人前で歌ってるとは思ってもみいひんかったけどそれで十分
激しいギター、でもなぜか暖かい。




ライブの途中から、この風景はどこかに似ていると思ったんですが
タイの東北地方の感じに似てますね

地べたに座って勇造さんを囲む人たちに
そう伝えながら
満月

  

            








ここで堂本さんに布製のバックをプレゼント。
とてもよくお似合い。
ライブの間、空のバックを掛けて外されなかったのが
ことのほか可愛らしかった。(笑)




別に、Tシャツを勇造さんから
ライブの翌日に古希を迎える方にプレゼントされた。
それがなんと、杉本さんの奥さんだったのは嬉しい!



アンコール

花の都ペシャワール
海の始まり 


アンコールの最初は花の都ペシャワール
バブルの頃に初めて出かけたパキスタンで、「そうじゃない」と思ってできた歌です。


 

カーンという音に会場が静まりかえっていた。

  

ゆうゆう亭が続いていくことに願いをこめて
海の始まりを歌われライブは終わった。
ここに「始まり」という言葉を持ってこられた意味を考えた。

  



最後に木村さんのご挨拶。
みなさんをまとめ上げて、ご苦労様でした。




ゆうゆう亭を思うとき、一番最初に浮かんでくるのは
人の繋がり、その暖かさだ。
最初は堂本さんと和気さんという主婦2人で始められたという活動。1990年のことだ。
人の集まれる場所を提供された。
その堂本さんも72才になられ、自分の老い支度も考えられるようになったという。
堂本さんに私がお会いするのは2度目。
音がないのに、音のあるような方で
ニコニコと静かに笑い、でもほかほかと暖かい。
笑顔の向こうに、豊かな人柄が見える。
2人きりではお話ししたことがないけれど、とても親しみを感じる方だ。
ご縁あれば、一度ゆっくりお話したいと思わせる人。
この人あっての、そして杉本さんの鷹揚さあっての、ゆうゆう亭だ。
そしてそれを、若い人たちがきびきびと支えている。
人は暖かさに吸い寄せられていく。

世の中には「愛し方」のわからない人が増えてきた。
昔友人が、自分の親に愛されているかどうか不安だと言ったことがあって
その言葉に仰天したことがある。
彼女はその言葉通り、自分の子供をどう愛していいのか解らず、悩み闘っていた。

「愛し方」というのはたぶん、HowToで教えられるものではない。
それは自然と醸し出されるものだと思う。
愛されることで、自然と愛し返せるもの、自然と身に付くものではないだろうか。

ゆうゆう亭はその愛情に溢れている。
自然に愛情を与え、素直に受けることのできる空間だ。

勇造さんの言葉を思い出す。
俺の歌はみんなラブソングです。

ゆうゆう亭の居心地の良さ、勇造さんの歌の心地よさはここにあると思う。
人を愛することにまっすぐで素直。
だから、勇造さんを初めて聞く人たちの心の奥に、ストンと歌が入って行ったようだった。
みなさん、感動されていた。
涙ぐんでおられる方もいた。
愛情がなんのてらいもなく行き交う。
大きな地盤が同じ、場が同化していた。

打ち上げの席で、子育てについて語っておられた杉本さんの言葉。
みんなそれぞれに年をとるんだとおっしゃっていた堂本さんの言葉。
目指す姿が見えたように思う。

ライブは歌だけにあらず。
ライブで一番大事なのは愛だと思う。
踏み間違えることなく愛情を分かち合うことのできる幸せ。
そんなことを感じさせてくれるゆうゆう亭でのライブだった。

これからもお元気でイキイキと活動されますように
それを願ってやまない。


inserted by FC2 system