「拾得30周年記念ライブ」
2003/2/22
「俺も大工をして作った拾得の30周年ライブです。ぜひ一緒に祝ってください!」
そういう案内を頂いた。
そこには、仲間と一緒に拾得の前でつなぎを着て髭をはやして立つ、30年前の勇造さんの姿があった。
ゲストは 拾得テリーさんと島田和夫さん(ex.憂歌団ドラム)
入り口でもらった、30周年記念特製のマッチ(ほぼ原寸大)
1973年2月に生まれた。
その時「あなた」は何歳でしたか?
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今日の楽器は ハミングバードとギブソン345 静かに出番を待つ… ワクワク、ソワソワする、この時間が私は好き。(^-^) |
いきなりぶっ飛ばして『ギブソンJ200』 |
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やっぱり『大文字』はハミングバードが似合う。 この唄を聴いた時に この日勇造さんがハミングバードを選ばれた理由が 少しわかったような気がした。 勇造さんにとっても区切りなんや…きっと。 |
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ギターを持ち替えて『ありがとうディラン』 ♪ありがとう 拾得〜♪ |
「今日はどんどん騒いでね〜! 舞台の上の俺も酔っ払おうと思てるし…」と 『IN NEWYORK CITY』 ♪イラクに行ったら 囲まれるで〜♪ さりげなくメッセージが届く。 |
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一転して静かにソロで『雲遊天下』 『IN NEWYORK CITY』で熱した気持ちを静める。 |
拾得を一緒に作ったお仲間の一人が 去年の暮れに亡くなっていた。 その人の話をされながら 『マイ・オールド・フレンド』 ♪出会ったところは覚えていない 気が付けばあだ名で呼び合っていた 「Emで終わる予定やってんけど なんかメジャーで終わりとなって…」とニッコリ。 そうや…勇造さん、元気だしてください! …そう思った。 「2、3日前に出来た曲なんで まだ練習があんまり出来てへんねんけど…」と 『夢で会いたい』 ♪もう会えないとわかっているから 夢で会いたい ギターのハーモニクスで1部が静かに終わった。 |
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島田和夫さんが加わって、いよいよツインドラムでボリュームアップ! 永見さんのドラムも冴える。(^-^) |
拾得のテリーさんも加わる。 この楽しそうな笑顔!見て!(^-^) |
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調子のあまりよくなかったPAを調整して 裏方におられたテリーさん。 舞台にあがってエレキギターを持った途端にぶっ飛んだ! 一度やって病みつきになったという、ディランの 『ライク・ア・ローリングストーン』 めちゃくちゃ雰囲気が出ていてファンキーでした。(^Q^)/^ 「エレキにカポをするんです」と笑いながら 『ラッキー・オールド・サン』 これは帰ってからサンセット・ギャングのCDを改めて見たら なんと訳詞が「拾得テリー」となっていました。 初めて知った〜!うまいはず! もう1曲 ♪しょっちゅう 焼酎〜 そう叫ぶ唄。 聴いた事があるようなんだけど、曲名がわからない。^^;) |
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遠くからずっと楽しいヤジを飛ばしてはったのは アルバム「センシミーナ」の時のベースシスト、「もっちゃん」こと森田恭一さん 急遽勇造さんが舞台に引っ張り出さはった。 一見、文学青年のようないでたち… でも、今日は昼から呑んでいて足元が怪しいという、楽しいヨッパライで いきなり勇造さんに抱きついて、首筋にキス!(^Q^)/^ |
後ろ向きになって 自由気ままで陽気なベーシスト、もっちゃん! |
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もっちゃんにずっと呼ばれ続けてはった晴三さん。 帰りがけにお会いしたら 「きょうはえらい有名になってしもた…!」と笑っておられた。 |
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『BLUES FOR どんと』 この楽しそうな表情。 コメント不要ですね。 |
いつもとアレンジの違う『唇かみしめて』 ツインドラムがしっかり呼吸を合わせて鳴り響く。 なんでこんなにうまいこと合うんやろ、て思うほど。 ♪…拾得で唄っているのに〜 いやせない悲しみ 胸のうちに飲み込む 唇かみしめて〜♪ |
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『振り返るには早すぎる』 相変わらず静かな職人、仲さん。 勇造さんが近寄ると同時に エレキの音が唸りを上げる。 仲さんの右手 |
喉の乾きをビールのラッパ呑みで潤す。 |
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「もうひっこむのも邪魔くさいし…」と笑いながら、アンコールに突入! |
テリ−さんと敬明さんで めんたんぴん『メキシコの山:DEALER’S BLUES』 これまた自宅でLPを確認したら 作詞がテリーさんになっていた!(^Q^)/^ テリーさんが勇造さんの345を抱えて… 珍しく敬明さんも唄われた。 なんと言ってもラフィング・ハープに裏打ちされた 飛びきりのリズム感が冴える。 勇造さんは後ろに下がって、脇役に。 |
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『時代が変わっても』 「みんなその場でツイスト踊ってや〜」 そう言われて、もっちゃんはご機嫌に踊り出す。 この笑顔! |
プレイ中の仲さんを、舞台の下から励ますもっちゃん。 見詰め合う二人。不思議な踊り。(笑) 最後はネックを掴んで振ってはった…^^;) 周りは爆笑!楽しかった〜! |
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みんなで拾得のバースデーを祝って唄った。 ♪ハッピバースデー ディアー拾得 ♪ハッピバースデーツーユー |
最後は静めるかのように『海のはじまり』で終わった。 |
勇造さんの30周年を拾得で祝ったのは、去年の夏だった。
そして、半年後にその拾得も30歳になった。
床には市電の敷石が並び、テーブルについた傷が年輪を感じさせる。
自分で釘を打ち土を運んで大工してライブハウスを作った人なんて、きっと珍しい。
そう言えば去年の年末のライヴの時に、私が見付けた曲がったなが〜い釘を
勇造さんはいとおしそうに、手から離さはらへんかった。
勇造さんにとって、このライブハウスは生きてるんだと思った。
「これは自分たちが作ったんだ」…そう実感できる場所でライヴができる、聴けるのは幸せ。
この土蔵がずっとずっと京都の街中で年輪を重ね
たくさんの唄い手の熱くなれる場所であったらいいな…と思った。