Yuzo Gallery Top  2003




2003/12/22

クリスマスライヴ…
31日から元旦にかけて京大西部講堂でライヴがあるものの
勇造さんの京都でのライヴはこれが年内最終。

この日、ちょっと朝から気が重かったんだけど
えいやっ!と気合いを入れて拾得に向かう。
駐車場のところで1人、拾得の前で1人、知ったお顔に出会い
拾得のドアをギギッと開けて中に入ったら
「さくらさ〜ん!」と駈け寄って来てくださったファンの方がいらした。
ここは暖かい…来てよかった…

いつも少し遅れて始まるライヴ。
そのつもりでゆっくり拾得定番の「玄米定食」を食べていたら
いつの間にか舞台に勇造さんが…時間通り。
これからチューニングかな?と思ったら
マイクの前に立って話し始められた。
するりとライヴが始まった。




今年の目標にしたことが達成できたと勇造さんの顔がほころんでいる。
そう言えば「のん」のライヴの時に聞いたね。

@物をゆっくり噛んで食べる
A大きな声で唄う

食べ物を30回噛む…しっかり実行できているんだそうで
「口に入れたら、一旦箸を置いて噛むんです」と言いつつ私達の方に目を…
思わず「はい!」と答えて、お箸を置いてもぐもぐ♪もぐもぐ♪
やってみると30回ってものすごく大変。^^;)

2つ目の目標「大きな声で唄う」
カオニャオさんも書いておられたけれど
今更「大きな声で唄う」という目標を掲げられるなんて…その意識が新鮮。


1部

今日はクリスマス
大きな自由
雲遊天下
アンコールへの道
チャオプラヤ河に抱かれて
満月
Gibson J 200
大文字


「今日は唄いたい曲が一杯あるんです。
YUZO BANDでやれる名曲を全部やりたいので
あんまりしゃべらんと唄います。(笑)」

にしても…チューニングは?って思ったら
勇造さんの足はピアノの方に向かっている。
ピアノの前に座り、ひと呼吸おいて
トム・ウェイツばりの和音が鳴り出す。

『今日はクリスマス』
♪祈ろう祈ろう 今日はクリスマス♪
♪唄おう唄おう 今日はクリスマス♪

間奏のところは、みんなで「きよしこの夜」を唄い
そしてまた曲に戻る。

♪願おう願おう 今日はクリスマス♪

次はバンドで。
勇造さんはギブソン345、仲さんも345か335か…
お二人とも赤いギターを抱えておられる。
すごく綺麗で色っぽい景色!




ここでいきなりメンバー紹介が始まった。

「“夜の点滴”が好きな仲くんで〜す!」
ぎょっ?!ぎょぎょっ!ぎょぎょぎょっ!(@_@)
私はその場で飛びあがった。

その上、始まった曲が『大きな自由』…(@_@)
今度は目がテンになって、テーブルにつっぷした。

勇造さんの目がいたずらっぽく笑っている。
他のファンの方も、こちらを見てニッコリされている。
ほんまに、参りました。白旗〜!m(_ _)m
何もかも全てお見通し…








マンマさんの方を見ると、ニコニコと笑顔が光っている。
私は、と言えばすっかり舞いあがって
「えっ?!あっ?!はっ!?」という言葉しか出ない。
でも、大らかな空気に包まれて、ものすごく幸せな気分。
こんなプレゼントが頂けるなんて…

単純な私は、これでスコンと胸のつかえが下りて
重苦しい気持ちから解放され
いつものライヴ・モード♪に。 
うれしいうれしい気持ちで一杯になった。(^Q^)/^
何も言い足す必要がなかった。



晴三さんのカリンバの演奏で『雲遊天下』が始まる。
相変わらず澄み渡っていて、そしてリズミカル。
いつも楽しそうなのがいい。


最初は勇造さんのソロでそろりそろり…
そのあとドラムがシャーッと入ってバンドが加わっていく。

敬明さんは演奏していない時でも
体全体でリズムを取っておられるのが印象的。
大きな船に揺られているような心地よさ。
それが段々分厚くなって
最後はなでるようなギターで終った。








J200に持ち替えて『アンコールへの道』
聴けば聴くほどよくなってくる曲。
この地を知らなければ書けないし唄えない唄だ。
まだ見ぬ土地の情景が広がる。



マラカスをシャカシャカ♪


すぐさま『チャオプラヤ河に抱かれて』が始まる。
仲さんのギターが物悲しく鳴いている。
メナム〜♪ のあとに、ひと呼吸置くように
大事にギターを奏でる勇造さん。






仲さんはタカミネに持ち替えて。


勇造さんはJ200、仲さんはエレキで『満月』
曲の合間をハープが埋めていく。
拍子の頭に どん♪どん♪と
永見さんのバスドラムが粗めにリズムをとって響く。
仲さんのギターが揺れている。







『満月』で静まった気配を打ち破るように
『GIBSON J200』…爆音が響き渡る。
勇造さんの声がよくのびている。
まさに「大きな声で唄う」の実践。
仲さんに近寄ってギターを弾きながら
いたずらっぽく笑ってはる。
きっと演奏していてもいい感じやねんなと思わせる表情。
その通りに、躊躇のない音が広がる。


永見さんの「ワン、ツー、スリー」のリズムで始まった
『大文字』
湧きあがるような思いに満ちていた。


これで一部はお終い。
でも、今日はクリスマスだから
バンドのみなさんからプレゼントがある。わくわく〜☆

仲さんの「麦焼酎」…当たったのが6番マンマさん。
かくいう私は9番の札を持っていた。
仲さんが引かれたクジを見て
「これはどっち向きですかね?」と勇造さんに聞かれた時
その番号が6か9だと直感。
どちらにせよ「私達」に当たるんだ!ってニタニタしていたら
案の定そうだった。(笑)
マンマさんに品物を渡しながら
「ぴったりやん!」と勇造さんが笑わはる。
またまたマンマさんと顔を見合わせてクスクスと私。(*^m^*)


晴三さんのプレゼントは、陶器の味のある「ぐい呑み」
永見さんは「タイのTシャツ」
敬明さんは「ちりめんじゃこ」をたっぷりひと袋。
「これにサインの欲しい人は
1匹ずつにサインしてもらってください」と勇造さん。(笑)
そして勇造さんのプレゼントは
着ておられた汗と匂いの染み付いた「Tシャツ」
うほ〜!ほかほかのTシャツ。
自分で匂いを嗅いで「いい匂い」やって…ヾ(・・;)あの〜





2部

マイオールドフレンド
振り返るには早すぎる
唇かみしめて
夢で逢いたい
マンゴーシャワーラブレター
海のはじまり
花の都/ペシャワール


2部の始めはJ200のソロで『マイオールドフレンド』
そういえば、去年の今ごろ
拾得を一緒に作られたお仲間が亡くなられたんだった。
そのご命日も近かったせいかな。
そんな思いが伝わってくる。

♪久し振りじゃないか♪変わらないじゃないか…

会えるといいなあという思いにさせられる。










バンドで『振り返るには早すぎる』
勇造さんも仲さんもエレキギター。
圧巻…はじけている!




『唇かみしめて』
ドラムのビートがビシバシと切れ味よく鳴っている。
仲さんのギターで物悲しさが増す。




この写真からも
この日、ノリノリの仲さんの様子が伺える。
この前の山本シンさんのライヴの時もそうだったけど
ギターワークが一段と冴えている。
仲さんに何か変化が起きているんじゃないかって思うほど…
本当のところは?(@_@)





「ラフィングハープ 敬明!」


J200に持ち替えて『夢で逢いたい』
ワルツのリズムがゆらゆら…
勇造さんの足の運びも体の動きもスロー。
そう…「自分」を全部使って演奏してはる。

裏から仲さんのリードが入る。
シンバルの切れるような音。
勇造さんのギターがハーモニクスで終る。




『マンゴーシャワーラブレター』
今この曲が私にはものすごく心地よい。
勇造さんの気持ちが「陽」に向いて充実しておられる気がする今
それにぴったり来る曲のように思える。
今の勇造さんにとても似合っている。
細胞が、そして目の前がふわ〜っと広がる感じ。
思わずにっこりされた仲さん。(^-^)



『マンゴシャワーラブレター』と言えば
雨の音、敬明さんの出番。



『海の始まり』
小刻みなドラム。
♪俺の海の  
ここでみんな一呼吸して揃う。
それが見事に決まっていた。








『花の都/ペシャワール』
左手でコードを押さえながら右手でたたく。
でも、その右手がなんとも丁寧で見ていて飽きない。
見慣れた、ぐぐっとかがんでギターを抱えて叩くポーズが今日は違う。
この日はギターを立てて、そこに耳を当てるようにして
その残響音を確かめるような演奏。
今のこの危うい時勢に向けての祈りが伝わってくるよう。










「このバンドのメンバーと同じ時代に生きていて
よかったなあと思う」と一言。
偽りのない思いだと感じた。

リズムをゆっくり落として曲は終わりに向かう。
最後はバンドで…














アンコールの1曲目は爆音で始まった。
『ジェフベックが来なかった雨の円山音楽堂』
あまりの激しい弾き方に、345の弦が切れた。
でも、切れたことさえわからない音の渦。




もうこうなったら自由自在。
ギターのネックに、上から手を回して
弾きたいように弾いてしまわれる。

アンコール

ジェフベックが来なかった雨の円山音楽堂
行方不知






敬明さんのハープに思わず顔がほころぶ勇造さん。


ジェフベックの熱を冷ますようにピアノの前に…
ソロで『行方不知』
ギターで弾かれる時より、一層しっとりとして
物悲しさが増す。
勇造さん、これをひとりの時に弾かないでって
言いたくなったほど。切なすぎるもん…^^;)



ピアノで始まり、ピアノで終ったライヴ。
勇造さんの中に
ピアノの存在が段々増してきているように感じるし
ピアノによってまた違う味が出ているように感じる。

多分ギターを抱えて立って唄っておられる時とは
声の出し方も微妙に違うんだろうし
少し俯き加減になって囁くように唄われる分
声がしっとりしている。
私は勇造さんのピアノがすごく好き。





先日、ある人と勇造さんの話になった時のことだった。
ミュージシャンをたくさん見て来た、目も耳も肥えたその人がおっしゃるには
勇造さんのすごいところは、人に丁寧であることと、自分から人に歩み寄っていかれるところだと。
そしてそれは、このクリスマスライヴで私が感じた、まさにそのもの…的を射ていた。
勇造さんがゆっくり私のほうに歩み寄ってきてくれはった。
唄う目線の先に、いつも生身の人間を置いて唄っておられる。
その丁寧な歩みがこちらにも伝わってきた。

ちょっとかさつきそうになっていた気持ちが、勇造さんの優しい、機知に富んだ心遣いで潤った。
おかげで人に嫌な顔を向けずに済んだ。
そう…人は繋がっている。どうやったって1人じゃ生きていけない。
だから、やっぱりやさしく繋がりたい。
生きている今を粗末にしたくない。
生きている自分を荒らしたくない。
愚鈍であっていいから、笑っていたいと思う。

この1年、いい1年でした。
勇造さん、ほんまに書き切れないいろんな思いを頂きました。お〜きに!
来年もお元気で唄ってください…ね。
また勇造さんに、勇造さんの唄に会いに行きます。

ファンのみなさんにも感謝をこめて…ありがとうございました。
またどこかのライヴ会場でご一緒できたらと思います。
その時は是非、お声を掛けてください。


May the warmth of home and friendship
fill your Holiday with joy

Merry Christmas !



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