2002.12.22
拾得では今年最後の締めくくり。 30周年記念アルバム発売記念も兼ねての 恒例クリスマスライヴ。 やるぞ!といわんばかりに楽器が並んでいる。 Gibson345の赤がしっとりとした光を放つ。 |
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『高野グランドマンションのブルーズ』で 開始早々いきなり爆音が響く。 今日はしょっぱなからギアがトップに入っている。 ♪30周年記念のCDを持って 拾得にやってきた♪ |
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敬明さんのハープもブルージーにけだるく トップスピード! 思わずみんな「正しい不良大人」ばっかりだなあって思う。 みんなかっこいい。(^-^) |
30周年記念ライヴでバンドではじめてやった曲です…という紹介で 『ジェフ・ベック…』が始まった。 この前のアザーサイドで、みんなの決めのポーズを撮り逃がしたから 今日こそは!と構えていたんだけど… なんだか敬明さんと仲さんのポーズは歌舞伎役者のよう…^^;) ドクター兼松さんがキョトンとされている。(笑) |
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この日の特別ゲスト:ドクター兼松さん ピアニカを吹いておられるところしか知らなかったけど この日はピアノを弾かれた。 あとでお伺いしたところによれば、関西初公開! びっくりするくらいリリカルで踊るピアノを弾かれる。 そう・・・このピアノあってこそ、あのピアニカが吹けるんだと おおいに納得した。 |
敬明さんは相変わらず柔らかいリズムで ラーフィングハープを自在に操られる。 私の目の前に置かれた敬明さんのハープ。 これが1度のライヴでだめになるらしい。信じられない… |
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J200に持ち替えて 『青函連絡船』 ピアノの音が旅情をあおる。 ♪海の向こうにも確かに人がいる♪ そして一気に南に飛んで『長崎帰り』 ♪世界なんか 死ね〜!♪ 言葉が突き刺さってくる。 |
客席におられた古川豪さんを呼び寄せて 『何かを守ろうとした時に』 |
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今日はちょっとPAの調子が悪いよう。 私はそれほど気にならなかったけど 耳のいい人には音のバランスが気になったようで 休憩時間に調整されていた。 その成果あって、2部はバランスが良くなる。 |
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2部の始まりは『雲遊天下』 「今日は録音してるわけでもないし、遠慮せんと音だしてや。」 みんなで声を合わせる。 そう言えば、とカラオケの話になった。 勇造さんは自分の唄をカラオケで唄われたことが一度だけあるそうだけど 「その時の得点が53点やってん。 俺、自分の唄をちゃんとよ〜唄わんねん」 と笑われた。 |
「自分の気持ちを唄にして、だいたい30年。 ものすごく自分にうれしい。」 「聴き続けてくれる人が日本中にいるというのも まだまだ捨てたもんやないなあって思います。」 「こんな感じでまた30年やれたらええなと思てるさかい…」 そういう勇造さんに拍手が湧き起こる。
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ピアニカが入って『大好きなライヴハウス』 晴三さんのベースもいい感じ。(^-^) |
ドクター兼松さんのピアニカの吹き口は 普通のものより細いタイプで、吹くのに力が要るんだそう。 絞るような音はその賜物。 |
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拾得をつくられた時の仲間、仲田耕実さんを舞台に呼び寄せ 新曲の『マイ・オールド・フレンズ』を披露。 |
ジャズシンガーの素晴らしいノリで 踊りながら太い声を重ねられる。 |
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次のアルバムではきっとメインの曲になると思う、と言われた 『唇かみしめて』 |
スピーカーの横にいたので音が体の中にまで響いてくる。 いつ聴いてもどこか物悲しい旋律。 仲さんのギターが泣いているように鳴る。 永見さんのドラムが激しく音を刻む。 |
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最後は『振り返るには早すぎる』 「まだまだやぞ〜っ!」と客席から声が飛ぶ。 |
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この日1番渋かった『行方不知』 インストゥルメンタルのまま終わるのか、 それでもいい、って思うほど みんなの楽器が唄っていて聴き惚れた。 |
永見さんがプロデュースされている来年のライヴのお知らせ。 「生まれてはじめてチラシを作ってみて、 僕は人にものを伝えるのがヘタやというのがようわかりました。」 と笑いながら説明が始まる。 後ろで勇造さんが「まだか?」という表情で笑っておられる。 |
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私の大好きな『ライトニン・ホプキンス』 曲が流れたとき、思わず拍手してしまった。 みんなの音が綺麗に揃うフレーズがあって、そこで曲がぎゅっと締まる。 『Gibson J200』では 勇造さんのギターが仲さんをあおる。 |
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終わってから写真を撮るのにモタモタしていたら みんなが舞台から降りておられるのに じっとカメラのほうを向いて待ってくださったドクター兼松さん。 ありがとうございます。 |
30周年記念アルバム…「今日来てくれた人はバンドのメンバー全員のサインがもらえます」
その言葉通り、全員から記念のサインを頂いた。
思っていたよりずっとコンパクトでシンプルで、勇造さんらしいアルバムだと思う。
2部のはじめではそのCDについての説明があった。
拾得の外で『雲遊天下』を歌いながら写真を撮ったとか、この写真は誰に撮ってもらったかとか…
それぞれに暖かな勇造さんの人間関係が見え隠れする。
まさに30周年にふさわしい仕上がり。
自宅に帰ってすぐさまかけてみると、ライブの臨場感たっぷりで
まだライヴの続きの中にいるよう…
なかなかその余韻から覚められなかった。
1年…出会いあり別れあり、悲喜こもごも…
そんな1年を30回…今、勇造さんが新たに確かな一歩を踏み出されているのを感じたライヴだった。