2002/11/8
アザーサイドに行くのは、去年の7月以来。 その時は先斗町歌舞練場の近く、鴨川に面したところにあった。 今は河原町通りのBALのすぐ近くに引っ越した。 繁華街の怪しい客引きがいる前をやりすごして ビルの地下への階段を下りていくと そこは黒で彩られたアザーサイド。 出かける前に勇造さんのHPで「ROCKするで〜」という 予告を読んでいたから きっとファンキーなものになると期待が膨らむ。 ちょっと早すぎたのか 1番のりしたファンが階段の途中で躊躇しておられたので 雑談をしながら一緒に待っていると、勇造さんが出てきはった。 「おおきに〜!」って…いいかんじ。(^-^) |
||
「今日は寒い中来てくれておおきに! 今日来てくれた人はたっぷり楽しんでもらえるで・・・」とにっこり。 そしていきなり始まったのが『GIBSON J200』 一気にバンドのテンションがあがる。 |
||
続いて『俺たちの時代』 リズムを刻んでいる永見さんと晴三さんが 目を合わせてニコニコされている。 それを見ているだけでも、出来がいいのがわかる。 思い通りのリズムが刻めているに違いない。 |
|
|
|
久しぶりに聞く『大きな自由』 のびやかなリズムが心地よい。 「今日はブラッキーな格好して来て!」と 勇造さんから電話があったという仲さん。 アザーサイドがそういうイメージなんだそう・・・ 「ブラッキー」というのを「黒」と理解されたのか、 仲さんは黒のTシャツ。永見さんも黒のTシャツ。 そのままや〜ん。(笑) 勇造さんはサイケな派手派手なピンクと黒のシャツをまとってはる。 こんなん、どこで買わはるんやろ?^^;) こんなシャツ、平素でも着はるんやろか?ってふと思う。 聞けばよかったな…! そう言えば、ライブの最中に何度か出た言葉。 「このバンドはビジュアル系のバンドやし・・・・(笑)」 おおおっ!(^Q^)/^ |
|
『歌いながら夜を往け』 バンドがうねっている。 仲さんのギターは相変わらず職人芸のよう。 勇造さんの裏を、表をかけめぐる。 今日はシーガルのギターを愛用。 「仲さんは相変わらず決めはりますね!」と ライヴ後に勇造さんに言ったら 「そうやろ!仲くん、決めてくるよな〜!」って 勇造さんも大きく頷かれた。 |
「東北を三箇所ツアーしてきたんやけど 東北で出会った二人の男のことをうとた唄です」 そういう紹介で始まった『帰郷』 9月に初めて聴いた『サマーンブルーズ』 亡くなったタイのドラマーに捧げる唄。 イントロが始まるなり、ブルーズのベールがライヴハウスを覆った。 なんとも言えない悲しみ、寂しさ… それがゆっくりと唄に乗って運ばれる。 音を合わせたもの同士の、相手を思う哀愁が漂う曲だ。 |
|
晴三さんがベースをカリンバに持ち替えて『満月』の始まり。 この楽器が加わると、とたんにそこは異郷になるよう。 この曲では晴三さんのベースを仲さんが弾いておられた。 なんでも来いってかんじ。(^-^) |
||
|
||
2部の始まりは 永見さんプロデュースの米子、風我のライヴ案内。 勇造さんに薦められて前にでてしゃべり出す永見さん。 あれこれしゃべり続ける永見さんの横で 勇造さんが「あと1分30秒」とか言いながら カウントダウンして笑わせはる。 で、それを言われると永見さんは余計あせり始めはって あっちに行ったりこっちに行ったりで 話がなかなかまとまらない。(笑) |
||
『花の都ペシャワール』 勇造さんがJ200のボディーを叩き始めると 他のメンバーが徐々に遠慮しはじめて 最後は仲さんと二人になり、その仲さんもフェイドアウトしていく。 明らかに主役はJ200… 残った勇造さんがコーンと乾いた音を響かせて唄は終わった。 いつもながら、あの瞬間、私も息を止めている。 |
1972年に作られたという『四条河原町に腰をおろして』 こういう知った地名のはいった唄はなんだかうれしくなる。 ここでしか唄えへん唄、ここでしか聴けへん唄。 |
|
♪たった1回会っただけで 忘れられない人もいる 『アイリメンバーユー』 |
||
静かな曲のあとは『唇かみしめて』 私の横に座っていた人が「この曲、いいね」と私に囁き とてもセクシーな曲だという感想をもらした。 「知っている人は一緒に唄ってください。 知らない人は、帰りに入口でCDを買ってください。(笑)」 そういうMCで始まったのは『雲遊天下』 「あ〜今日はほんまに気楽で楽しいて、こんなんええわ・・・(笑)」 ほんまにリラックスしてはるようで こちらも気持ちがいい。 |
今日は特に晴三さんがニコニコ! 「オッサンバンドとは思えへん!」という楽しいヤジが飛ぶと 「音は若い!って言うて!」と晴三さん。(笑) 寒いギャグも飛んで絶好調! きっとやっていて気持ちいいんだろうな。(^-^) |
|
|
アザーサイドの為に去年作ったという『地下のライヴハウス』 だる〜いスローテンポのブルーズ。 肩の力がコトンと抜けるよう。 うしろで永見さんのドラムが、ブラシで「シャ〜ッ!」と 音の隙間を埋めてリズムを刻む。 敬明さんのハープがいい意味ですごくええ加減な感じ。 まるで「笑っている」かのような味付け。 これがうわさの「ラフィング・ハープ」かと 今回本当に納得した。 ぷわわわ〜〜〜ん♪って ほんまに笑ってるみたいやねん!!(^-^) |
|
♪二階のおばさん、ギターが嫌い、二階のおばさん、ギターが嫌い♪ これだけのメンバーが揃えば、やっぱりこの曲ですね!(^-^) それぞれがソロでアドリブを連ねていかはる。 この日のみんなのアドリブは、とりわけひょうきんな感じがした。 みんな、ほんとに楽しそう。 「これ、ほんまに実在する話やねんで」と ライヴのあと、勇造さんが笑って話しておられた。 なんか、一緒に楽器を持ちたくなる曲やね。 |
||
アンコールの1曲目は『ジェフベックが来なかった雨の円山音楽堂』 今日こそ勇造さんが♪こんな格好して・・・と跳ねあがらはる場面を ばっちりカメラにおさめようと構えていたら な、な、なんと…全員で一斉にわ〜っと跳ねあがらはった! やられた〜!!(>_<) 不意を突かれてしまって、シャッターチャンスを逃してしまいました。 今度バンドでこの唄を演奏される時は、要注意です!(笑) |
|
|
『大文字』…この前の南風楽天のときも唄ってくれはった。 カンチが勇造さんの唄の中でたぶん一番練習している曲。 彼も口ずさんでいるし、私も一緒に唄った。 れんげ草さんも唄っている。 私の大好きなフレーズが流れた…『振り返るにはまだ早すぎる』 ワンフレーズを聴くだけで手拍子したくなる。 リズムといい、歌詞といい、ほんとに名曲やと思う。 |
アンコールにたっぷり3曲を堪能させて頂いて 勇造さんがギターを置いて舞台から降りようとされているときに 偶然にも目があった。 思わず「まだアカン!」っていいながら首を横に振ってしまった私。 それを見て、即座に「もう1曲しよか…」と 再度『地下のライヴハウス』をやってくれはった! 二度もたる〜い心地よいブルーズが聴けてとてもラッキーだった。 |
|
最後に 「記念撮影しよ!これはええショットになるで〜!」と 全員が並ばれた。 「まずはあのカメラやな!」と、私のほうを向いてくださった。 でも…敬明さんは「キヲツケ」状態! どっち向いてはる〜ん?^^;) |
||
聴くたびに思う。 バンドがほんまに日マシによくなってる。 みんなが普段でも気が合っていて、呼吸が合っているという雰囲気が 1曲聴いただけで伝わってくる。 ビシッって決まるねん!ゴキゲン!! このバンド、一部のファンだけで独占しておくのはもったいない。 できれば、全国あちこちのファンにこの熱いノリを聴いてもらいたい。 ほんとにそう思う。 ライヴが終わって一息つかれてから、勇造さんと2日前の東北、陸前高田ジョニーでのライブの話になった。 やなぎさんの息子さん、草太くん12歳が前座でピアノを弾いた時のこと。 リハでピアノを弾いているのを聴いていて せっかくやし、一緒になんか出来ひんかなって思って、ブルーズの簡単なコードを教えたら 本番で楽譜なしで弾きよってん…と、何やらうれしそうな勇造さん。(^-^) 楽譜いらんのか?って聴いたら、「いらん」って言うねんで、と。 セッションで他の人がソロをとってる時は音を小さしなアカンねんで、と言うたら ほんまにそうしてたわ!って感心してはる。 ふふふ・・・聴いているだけで私、顔がほころんでました。(^-^) この話は事前にやなぎさんから聞いて知っていたけれど 勇造さんが楽しまはったのがよくわかる。 クラシックでガチガチになってしまうと、アドリブというのは残念ながら得体の知れない領域になる。 それは自分の経験上感じているところだけど、草太くんはまだまだ柔らかい。 今その時にブルーズのコードに出会えたことは、彼にとってラッキーに違いない。 それも勇造さんから直々に教えてもらっただなんて…これは宝です!いいな〜!(^Q^)/^ 「10年後、奥さんに恨まれるかもしれへんけどな…」って首をすくめて付け加えてはった。 そうかもしれへん!(笑) でも、すごいブルーズピアニストになってるかもしれへん。 まずはやなぎさんと親子でセッションして いつか勇造さんとセッション出来たらいいのになぁ。 人との出会いで、次への可能性を感じられるのは素晴らしいことだと思う。 外を出たらすごく寒かった。 でも「楽しかったね〜!」そう言いつつみんなで駈けながら最終電車に飛び乗った。 また元気もらった〜!(^_^)v 次はいつだ〜?!(笑) |