2011



2011/12/17

喫茶のん

京寝ぐらのおっさんカンチ
京に流れついた大介



京都の冬は寒い。
更に北に位置する一乗寺のんは
しんしんと冷える場所にある。
更に更に、寒波到来の天気予報。

こんな日の夜に電車を乗り継ぎ、自転車を飛ばして
わざわざ来ていただけたとしたら
それはそれは、感謝以外の何物でもない。

いろいろ考えて、暖をとってもらうべく
使い捨てカイロをチケット代わりに配ることにした。



1人2人とご来場いただき
ついに心地よく満員になる。

すーちゃんが可愛いクマのサンタを
差し入れてくれた。
明かりが七色に変わって
見ているだけで暖かい気分になる。

すーちゃん曰く。
「電池のほうが高いんやで…(笑)」
カンチと大介…この組み合わせはのんママの提案。
10月の大介くんの、のんでのライブに出かけた際
のんママに誘われてこの日を迎えることになった。
カンチと大介くんとは2周りも違う。
さて、どんなライブになるのか。

 

オープニングは2人で。
カンチのアドリブで始まる。



  大介

 京都に落ち着いて半年。
それまでは、北は北海道から南は沖縄まで
あちこちで季節の労働を重ね
稼いでは海外にふらりと旅にでていた大介くん。
時に勇造さんともニアミスしている。

フレーズの最後までまっすぐに通るのが
彼の声の特徴かな。
今年31歳になる大介くん。
年齢の割に渋い音楽を好む。
高田渡やシバ…
その点においては、2周り離れていることに
違和感がない。

「さくらさんが好きだと言ってくれる曲です」
という紹介で
最後に選んだ曲は『エコーで行こう』
期せずしてみんなで合唱することになり
そういう経験は初めてだったのか
歌う大介くんが一番照れて笑っている。
その幸せそうな笑顔がよかったね。

たばこは賛成できないけど
この曲はね…やっぱり好きです。(^.^)



 

 

  カンチ

 このところ、鼻炎トリオでライブをすることが多く
ソロは久しぶりのカンチ。
ギター1本でどうやってライブを構成するか。
バンドでないものをどうやって出すか。
だいぶ考えていたようだけれど
真ん中に笑えるバージョンを差し込むセットリストで
前後はしっとりと歌い込んだ。

終わってから、いつも聴いてくださっているKさんに
「何度も聴いている曲なのに、曲順が違ったり
ギター1本だったりで、新鮮に聴こえた」
と言っていただき
カンチは嬉しそうだった。

最後の『深夜高速』はK子さんのハートを捉えたようで
これまた嬉しい声を戴けた。
この曲はバンドとソロで、随分化ける曲だと思う。



  

アンコールの最初の曲は、カンチの『おっさんのブルーズ』
大介くんがハープを吹く。
そういえば、ライブでは定番になっているこの歌を
今日は封印していた。
まさに『Bluesを忘れそうな夜に…』というところ。
のんパパがすごく喜んで、踊ってくださった。(^O^)



2曲目は、大介くんが歌う『ぷかぷか』
カンチがリードギターを付ける。
大介くんの声がこの曲にぴったり。


 大介くんが京都に落ち着いてすぐに、うちにご飯を食べに来たことがある。
その時、また一緒にライブをやりたいね、という話になった。
それは、いつか叶えようというような、曖昧な約束だった。

10月の大介くんのライブを聴いたあと、のんのカウンターでみんなで話していた時
のんママから、2人でライブをしてくれないかというお誘いを戴いた。
ライブの日にちが即座に決まった。

それから2ヶ月…久しぶりのソロにカンチは頭を巡らせていたようだ。
そしてその日を迎えた。

年齢差はある。親子ほどもある。
でも、気持ちが通いあっているから
きっと違和感ないライブができるだろうと思っていた。

そして2人は自分のペースを崩さないまま、相手を受け入れていたように思う。

老若男女、ステージに立てばそこにはなんの差もない。
音楽を通して知り合った人たちに年齢は関係ない。
その人の背景も関係ない。
そこに「ただ有る」…それだけだと思う。
その「損得ない関係」が私は好きだ。

ただ、そこには、やらせてもらえる「場」が要る。
聴いてくださる「人」が要る。
そういう意味で、いつも暖かく迎えてくださるのんパパとのんママ
寒い中お越しいただいたみなさんに
心から感謝したいと思う。

寒い一乗寺の夜。
いつの間にかストーブを切っておられたということを後で知った。
熱気でのんは暖まっていた。

関わってくださったみなさんに感謝したい。
本当にありがとうございました。


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