2009

  


2009/7/18

嵐山『音や』

雅蕉Matuo・砂布均・カンチ
ゲスト:長野隆




楽屋

目の前で歌っている人が
小・中学校時代の同級生、雅蕉Matuoくんだとわかった時の驚き。(@_@)
そして、彼とスナフくんが同じ大学に通っていたという
また不思議な繋がり。
それを紡いでライブをしようということになった。
こういう話はとんとん拍子!
場所は、嵐山「音や」…勇造さんのライブで馴染みのある場所だ。
 

急遽、ゲストに長野隆さんが加わってくださることになった。
言わずと知れた、元五つの赤い風船のベーシスト。
そして、勇造さんの1枚目のCDを一緒に出しておられる方。
突然「遊びに行ってええか?」という連絡のあと
おもしろいベースを用意して、リハからスタンバイしてくださった。
リハが一通り終わって、みんなが寛いでいるときも
独り、並んだ楽器を点検し味見。(笑)
この熱心さ、楽器が本当に好きなんだなあという姿。
本番ではこちらのわがままな要望に即座に応えて
ライブの半分以上に参加してくださった。




それにしても、カンチの関係するライブって
どうしてこう楽器がたくさん並ぶんでしょ?(笑)
先日の南風楽天でも、足の踏み場もなかったけれど
ここでも、ギタースタンドを探す始末。
人の数より、楽器の数の方がはるかに多い。(ё_ё)
これ以外にもまだ、ウクレレなどが隠れている。

開場の時間に近づいた頃、お店の前にタクシーが止まった。
運賃の清算をしながら、室内にいる私に向かってにこやかに手を振る女性。
はて?…どなただろ?…
そう・・・それは、『勝手に前夜祭』の南風楽天で
カンチのことを至極気に入ってくださった勇造ファンだった。
いつもご夫婦で見えていて、今回はお友達ご夫婦も一緒。
と〜〜っても可愛らしい人で、カンチもテレ気味。(笑)
京都の端から、本当にありがたいこと!

その後、桂近辺に住む友人達が続々と来てくれる。
久しぶりに会う人もいて
みんながワイワイと賑やかで、さながら一部同窓会みたい。
通常のライブより華やかな客席の構成となった。

 

リハのあと、腹ごしらえ。
カンチは豚テキ丼。私はバジルの冷製パスタ。おいしかったよ!


 

最初は、ソロで15分ずつ。
トップバッターは、ここでライブをよくしている雅蕉Matuoくん。
ここでの段取りをいろいろお世話になった。

手馴れた様子でお客さんを和ませながら歌い出す。
ロックンロールメドレー…この辺りが彼の本領か?


 

続いてカンチ。
3曲用意していたところ
タクシーから下りた女性に
会うなり「雲遊天下」か「満月」を歌って欲しいとリクエストされ
セットリストを変更して、「満月」を歌う。
この日、一番思いがこもっていてよい出来だったかも。
6月6日に向けて、この曲を練習した成果があったように感じた。


 

最後はスナフくん。
音やは初めて。
まずは「天王寺界隈のブルーズ」に乗って
客席に紛れて演奏し、元気一杯。
何しろ、メンバーの中では一番若いんやし。(笑)
そういえば、南風楽天でもこんなこと…を。



 

2部はカンチから。
まさか、同級生と一緒にやるとは思わへんかった・・・
まさか、解散コンサートに駆けつけた、五つの赤い風船の長野さんがうしろにいはるなんて・・・と言いながら
一緒に賑やかに走りまくる。
このためにスナフくんにエレキを所望したようで
スナフくんは暑い中を、J200とエレキを抱えてやってきた。(笑)
2本抱えは、あの南風楽天とこれまた同じ光景。
またまた楽しそうに鳴きまくり。(笑)
アコースティックおやじの祭典なんて文言、なんのその!
エレキでGO!(笑)
彼いわく、リズムは他の楽器がとってくれるので
エレキは好きに弾けるから楽しめるんだそうな。


 

そのままエレキをもってスナフくんのステージ。
カンチのあと
「イノシシが走ったあとのようなとこを、どうやってならしたらええんでしょうね?!」と言いながらも
楽しそう。
そのイノシシの1匹は、君だったんですけど…ね。(笑)


 

雅蕉Matuoくんは「私の青空」から。
座ってゆっくり、どっしりと。
この形が雅蕉Matuoくんのスタイルなのか。
よく響く声が天井に伸びていく。




途中、長野隆さんに1曲歌ってもらう。
楽器は「いっぺんコレが弾いてみたかってん!」といいながら
スナフくんのJ200を選択。
リハのあとの偵察の成果ありか?(笑)
歌うは、五つの赤い風船2000「うろこ雲の絵」
ほっこり弟国でも聞いた、好きな曲。
ベーシストにしておくにはもったいない歌声に魅了。


 

最後はみんなで
カンチは「即興ブルーズ」
スナフくんは「フォーエバーヤング」
雅蕉Matuoくんは「アイシャルビー・リリースド」

 

再会を喜び弾ける思いのこもったライブは終わった。





縁というのは不思議だなあと
つくづくうしろからみなさんを眺めていてそう思った。

まず、ステージに立っている4人。
長野隆さんとは、向日町「ほっこり弟国」で知り合った。
奥様も客席におられる。

客席の半分は、中学時代の同級生で占められた。
そこに、同年代の遠方から駆けつけてくれたムラセさんも同席し
すっかり馴染んでおられる。
更に、面白い合いの手をいれてくれる友達が座っていて
おおいに盛り上がっている。

真ん中は、タクシーで駆けつけてくれた
カンチの新しい追っかけファンご一行様。
ハンカチで顔を抑えつつ、笑っておられる。

もう半分は昔の同僚、歌仲間、大学時代の同級生ご夫婦…
ほとんどが知った顔ばかりで
カンチはいつになく緊張していたようだ。(笑)

勇造さんの歌に「住所録」という歌がある。
連絡がとれなくなったり、相手自体がいなくなったり
住所録を整理しながら、それぞれのことを思い
一緒に過ごした時間を思い
そこに居る、居たを自分の姿に思いを馳せる歌。

そういえば、うちの住所録も随分手が入っていて
消したり、移動したり、加えたり、新しく名前を変更したり、名前を戻したり。
そして…このライブで、消えかけていた住所がまた
イキイキと蘇ったような気がする。
住所録の向こうに、はっきりとした輪郭が出てきた。

「音や」は勇造さんがライブをされている場所。
勇造さんのお母さんのお里でもある。
ここにカンチぱぱりんも連れて来た。
そして、どういうわけか、100発100中ここで会う名古屋のムラセさん。(笑)

カンチが歌っていたから繋がった縁。
歌うことがカンチにとって
「我ここにあり」と発信する手段なんだなあと
実を結びつつある形を傍らで眺めた。



久しぶりの同級生がカンチを見て
「かっこえ〜え!」って。
私に向かって「ええ年のとり方してるな〜!」って。>褒めてるの?(笑)
そして、「こんな日があるから、毎日働いてられるんや。働いているからこの土曜日がありがたいんや!」って
正気なのか、だいぶお酒がすすんでいるのか
でも、彼の正直で暖かい野次に、心ほぐれていくものがあった。
あの頃の無邪気さ、忘れないでいたいね。
そして、好きなものは好き。
人からわがままに見えても、自分の責任で好きと言えるものは好き。
そんな風に歩いて行きたいなと思った夜だった。

再会という言葉に相応しいライブになったね。
たくさんの出会いに、ありがとう!



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